どれ使う?プログラミング教育ツール
超気軽な電子工作+プログラミング! 安価で買える「kurikit」は創意工夫が楽しい
シンプルな仕組みのロボットだから「Scratch」で制御するのも簡単
2022年1月27日 06:55
マイコンを使った電子工作というとちょっとハードルが高いイメージがあるかもしれませんが、今回紹介する「kurikit」の「ユカイな生きもの&ココロキットセット」は、超気軽にモーターの制御を楽しめる電子工作の入り口のような工作キットです。プログラミングいらずでスイッチとモーターをすぐに使って工作を楽しめる「ユカイな生きものロボットキット」でオリジナルの生きものを工作してから、そのコア部分をプログラミング可能なマイコン「ココロキット」に差し替えてプログラムで制御してみましょう。
Amazon.co.jpでは、「ユカイな生きもの&ココロキットセット」が6,600円で販売されており、比較的購入のハードルが低いのもうれしいところです。
とりあえず動かしながら生きものっぽいものを工作
まずは、「ユカイな生きものロボットキット」で工作をしてみます。キットには電池ボックス(電池付属)とモーター、スイッチが入っていてこれらをつなぐだけですぐにスイッチでモーターを制御できる工作のベースが出来上がります。他に同梱されているのは結束バンドやプラスチック段ボールなどの材料です。
スイッチで電流が流れればモーターが動くシンプル構造。キットが示す「きほんの作り方」を参考に、モーターの回転軸に結束バンドをつけてその回転の動きで生きものを動かすコンセプトで工作してみます。
動きを動画でご覧ください。
結束バンドでこんな動きが生み出せるのか!と驚く面白い動き。結束バンドに柔軟性があるので壊れることもなくバタバタと派手に動きまわります。
最初は最低限の形を作ったら何度も動かしてみて、安定して動く位置をさぐったり、楽しげに見えるようにパーツを足したりすると面白いですよ。スイッチひとつですぐに動かせるので試行錯誤も手軽です。
ココロキットで心をインプット
次に、モーターの先のスイッチと電池ボックスを外して、ココロキットを接続します。
マイコンがつながってプログラミングできるようになりました。プログラムで生きもののココロを作る!という感じですね。
プログラミングは「kurikit」シリーズ専用の「Scratch」を「Google Chrome」で使用します。通常の「Scratch」ではプログラムできないので注意してください。また、Bluetoothで接続するのでBluetooth通信のできるデバイスを使います。
キーボードをコントローラー化するために、キーを割り当ててモーターの動きを制御する次のようなプログラムを作成しました。ペアリング済みならばプログラムは「Scratch」からすぐに実行できます。
このプログラムでキーボードからワイヤレスで操作してみると、有線でスイッチで操作するよりも生きものらしさアップ!動画でご覧ください。
この例ではコントローラーを作りましたが、「Scratch」でできるプログラムと組み合わせて他にもいろいろなことができます。例えば「Scratch」の画面内のキャラクターをクリックしたら生きものが動くとか、「Scratch」の別の拡張機能を使ってPCのカメラやマイクの入力に反応するプログラムなどもできます。
このキットは、生きもの側の出力は、モーターを動かすか、ココロキットのLEDの色を選んで点灯するくらいなので極めて限定的ですが、その分気軽に工作ができるのがメリットで、結束バンドを使わずに全く違う仕組みにしてももちろんOKです。限られているからこそ創意工夫が刺激されます。
軸の回転を利用して他にもいろいろなものが作れそうですから、プログラミング以前に、回転をどうやって動力にするのかをまず楽しむのがおすすめ。このあたりの試行錯誤が好きなお子さんと、プログラミング無しでまずオリジナルの生きものを完成させてから、ココロをインプットしてワイヤレスコントロール化するとうれしさも楽しさもアップしそうです。
2020年度から小学校でプログラミング教育が実施されています。これに伴い家庭でも手軽にプログラミングを学習できるツールが多数登場していますが、どんなツールを使えばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか? そこで本連載では家庭でのプログラミング教育にピッタリなお勧めツールを紹介していきたいと思います。