『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、ステージが進むごとに増えていく武器を駆使してクリアを目指す横スクロールシューティングゲーム「Hydorah」を紹介しよう。

高い難易度がやる気を刺激する良作シューティング

　「Hydorah」は、多彩な武器で敵を撃破しながらステージクリアを目指す横スクロールシューティングゲーム。画面デザインやグラフィックは70～80年代のSFを彷彿とさせるレトロな雰囲気で、昔からのシューティングゲームファンなら懐かしさを感じてしまう作品だが、その中身も非常に濃い。敵が多く障害物が入り組んだステージ構成など容赦のない難易度をはじめ、ステージクリアごとに増えていく武器、分岐するステージ、隠し要素などボリュームたっぷり。難しいといっても理不尽なものではなく、しっかりプレイすれば対処できるものばかりで、とても丁寧に作り込まれている。

　敵を倒しながら先へ進み、各ステージの最後に待っているボスを倒すとステージクリア。全16ステージで構成されているが、ステージ構成には途中で数カ所の分岐があり、ステージ開始前の選択画面でルートを選べる仕組み。最短11ステージで最後までたどり着けるが、ステージクリア後に分岐ポイントへ戻って別のルートを選択することもできるため、1回のプレイで全ステージのクリアを目指すことも可能だ。

　敵や敵弾、障害物に触れるとミスとなり、残機が1のときにミスをするとゲームオーバー。コンティニューはないが、ステージ選択画面の一番左にあるセーブポイントを選択することにより全ステージを通して3回までセーブが可能で、ゲームをいったん終了しても最後にセーブした状態から再スタートができる。

　操作は、カーソルキーで自機の移動、［Z］キーでショット、［X］キーで使用回数に制限のある特殊武装“Special Powor unit”の発射とシンプル。ショットは前方への攻撃を得意とする“primary Weapon”と上下への攻撃を得意とする“secondary Weapon”の2種類が用意されているが、ショットキーで同時に発射される仕組みとなっている。なお、武器はステージクリアごとに増えていき、ステージ開始前にどれを装備するか自分で決められる。primary、secondary、Specialをそれぞれ1種類ずつ装備可能となっており、ステージ攻略にマッチした武器を選ぶことが重要となる。

アイテム入手で機体をパワーアップ！

　このゲームで重要なポイントが自機のパワーアップ。画面左下には、緑、赤、黄、青のアイコンと数値が並んでいるが、これが自機の状態を表しており、敵を撃破したときに出現するアイテムを入手することで増えていく。アイテムはアイコンの色と同じく4種類。緑色のアイテムはprimary weaponが強化され、赤はsecondary weaponが強化、黄はSpecial Powor unitのストックが増え、青は自機のスピードがアップする。なお、緑・赤および黄・青のアイテムは一定時間でそれぞれの色が切り替わる仕組み。自機の状態に合わせてアイテムを取るタイミングを変えることが大切だ。

　このほか、敵の攻撃を1回だけ防げるバリアが自機の周りに展開される紫色のアイテムや、残機が1つ増えるハート型のアイテムもある。登場回数は少ないので確実に取っておきたい。

　ゲームクリアを目指す上で大切なのが、武器の特性を覚えること。たとえば、primary weaponには3方向へ弾を飛ばせるが威力の低い“Wide”、攻撃範囲が狭く連射性能も低めだが威力が高い“Laser”などがあり、secondary weaponも下方向への攻撃に特化したもの、上下に攻撃できるものなど特性が異なる。Special Powor unitも敵に当たると爆発して大ダメージを与える“Missile”、画面全体の敵弾を消して敵にダメージを与えるためピンチの脱出に便利な“Turriwall”などが用意されている。武器はステージクリアごとに増えていくので、遠回りでも分岐されている両方のステージをクリアして武器を獲得していく方が、後半のステージ攻略はグッとラクになる。

　なお、アイテムによる武器の強化は次のステージにも引き継がれるが、武器を変更するとリセットされてしまう。武器を変えた場合は、また緑や赤のアイテムを入手して強化する必要があるのは覚えていこう。

　このほか、ゲーム内には6種類の隠しアイテムがあるのも面白いところ。あるタイミングで隠し通路が登場したり、背景かと思った場所に秘密があったりと探す楽しみがある。すべて集めるとクリア後にとある特典がもらえるほか、なかには真のエンディングを見るために必要なアイテムも。ステージクリアに慣れてきたら、ぜひとも隠しアイテム探しにもチャレンジしてほしい。やり応えのあるシューティングゲームを求めているならお勧めの1本だ。