【第438回】
じっくり遊べる連鎖つきのテトリス風パズルゲーム「Hit Block」
豊富な追加ルールをカスタマイズして楽しもう
(11/01/14)
『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、テトリス風の落ちものパズルに特殊ルールを加えた「Hit Block」を紹介しよう。
「Hit Block」は、フィールドに上から落ちてくるブロックを積んでいく、いわゆる“テトリス”タイプのパズルゲーム。ブロックは正方形のタイルが4つ組み合わさってさまざまな形を形成しており、各タイルは7色の色がついている。
ブロックで横1列のラインを作れば消すことができるのは“テトリス”と一緒だが、本作ではさらに同じ色のブロックが隣接すると消えるという追加ルールがあり、これを利用することでより多くのブロックを消したり、連鎖を組んだりすることが可能となっている。また、一定数ブロックを消すと下から灰色のブロックがせり上がってきたり、隙間に入って歯抜けの列を埋めてくれる“特殊ブロック”が落ちてきたりという仕掛けもある。
これらのオプション機能はベーシックなテトリスをより簡単にするものなので、本作はゲームオーバーになりにくい。そこで、ゲームの設定を変更し、制限時間をつけてハイスコアを競うプレイがおすすめ。これにより緊張感をもってプレイすることができる。またオプションではフィールドのサイズを通常の横10×縦25マス分から、最大横50×縦50マス分にまで変更したり、隣接したブロックの消え方を、横方向の隣接のみから縦横両方の隣接でOKとしたり、逆に隣接しても消えないように設定することも可能。ほかにもブロックの落下速度を変えるなど、自由にカスタマイズして楽しめる。
操作方法はカーソルキーの左右および下でブロックの移動、カーソルキーの上または[S][End]キーでブロックを右回転、[A][Del]キーでブロックを左回転、[Shift]キーでブロックを一気に下まで移動、[C][V]キーでブロックを一気に左端または右端へ移動させる。また、下まで落下したブロックをスペースキーで1段上に浮かせる“ホップ”、[Z]キーでブロック内のタイルの色配置を入れ替えという操作も可能。さらに、[X]キーで落下中のブロックを1つ保持しておき、再度[X]キーを押すことで落下中のブロックと交換できる。
スコア稼ぎのポイントは特殊ブロックだ。これはタイル1つ分のサイズで、着地した位置の真下のタイルを起点に、縦、横の両方向の隙間を埋めてくれる効果がある。たとえば、左端の1列だけを開けて10段ブロックを積み、11段目は左端にブロックを積んでフタをしてしまう。そして左端の12段目に特殊ブロックを落とすと、左端の縦に続いた10段の空きスペースすべてに特殊ブロックの効果でブロックが入り、一気に10段消しが完成するのだ。一度に多くの段を消すほど得点も高いので、スコアを伸ばすには必須のテクニックとなる。特殊ブロックは通常のブロック同様[X]キーで保持することもできるので、うまく利用するといい。ちなみに特殊ブロックを置いた真下に空きがない場合は適当に1列消してくれる効果に変わるので、特殊ブロックはとにかく便利である。
本作でオプションをあれこれいじっていると、テトリスというのは絶妙なバランスで成立しているゲームで、少しフィールドを広くしたり、ルールを追加したりしただけでピリッとした緊張感がなくなる、ということを痛感する。その上で「HitBlock」は、そこに制限時間を設け、スコア稼ぎの要素を追加することでルールチェンジをゲーム性につなげているのがうまい。ちなみに、制限時間なしでプレイをするならなかなかゲームオーバーにならず、この手の落ちものパズルゲームが苦手な人でも長時間続けられるので、子供やお年寄りにもプレイしやすいのではないだろうか。
- 【著作権者】
- Russell 氏
- 【対応OS】
- Windows XP/Vista/7
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.50(10/10/24)