使ってわかるCopilot+ PC
第65回
今すぐWindows 11を25H2にアップデートしたい! Snapdragon X搭載のArm版ではどうすればいい?
2025年10月17日 14:30
Arm版Windows 11を最新バージョンにするには?
Windows 11の最新バージョンとなる25H2の本格展開が始まった。今後はWindows Updateを通じてユーザーに提供される。
筆者はCopilot+ PCの最新機能を利用するために、なるべく早くアップデートしておきたかったのだが、なかなかWindows Updateで落ちてこなかったので、手動でアップデートしてみた。
使用したPCは、Microsoft製の「Surface Laptop(第7世代)」。Snapdragon X Plusを搭載し、Arm版Windows 11が動作しているのだが、x64版のWindows 11のようにはアップデートさせてもらえない。
ISOファイルを使用するしかない
Windows 11を手動で最新版にするには、「Windows 11 インストール アシスタント」を利用するのが手っ取り早い。Windows 11のダウンロードのWebサイトにアクセスし、一番上にある項目だ。
しかし注意書きには、「ArmベースのWindows PCでは実行できません」という無慈悲な文言が。さらにその下の「Windows 11のインストールメディアを作成する」も、「ArmベースPC用のインストールメディアは作成できません」とされ、こちらも使えない。
唯一使えるのは、さらに下にあるISOファイルのダウンロード。このWebサイトではx64版のダウンロードになるが、Arm版のISOファイルへのリンクが用意されている。
リンク先では、[Windows 11(Arm64用のマルチエディションISO)]を選択し、[今すぐダウンロード]をクリック。続いて製品の言語の選択で[日本語]を選び、[確認]をクリック。するとWindows 11 Arm64 日本語のダウンロードのボタンが現れるので、[今すぐダウンロード]をクリック。これでISOファイルのダウンロードが始まる。ファイルサイズは7GB強。
ISOファイルは光学メディアのイメージファイルなので、仮想ドライブとしてマウントする必要がある。以前は光学メディアをマウントするソフトが必要だったが、現在はWindows 11に標準搭載されている。今回はダウンロードするISOファイルをダブルクリックするだけで、Dドライブが作られてISOファイルがマウントされた。
あとはこの中にある「setup.exe」を実行し、指示に従う。必要なアップデートファイルが自動でダウンロードされ、それが終われば最新版(現在ならば25H2)のWindows 11のインストールが始まる。
なお標準設定では個人用ファイルとアプリを引き継ぐことになっている。つまり利用環境には影響せず、ただOSのアップデートだけを行う設定だ。この際だからクリーンインストールでまっさらにするという選択肢もあるので、そこはお好みで構わないが、間違えてファイルを引き継がない設定にしないようにだけ注意したい。
設定が済めば、Windows 11のインストールが始まり、しばらく待つと自動で再起動される。その後、Windowsのバージョンを確認すると、正しく25H2になっていた。
なお、アップデート後に新機能が入っていないか確認してみたが、特に変化は見当たらなかった。これも前情報どおりではあるが、今後Copilot+ PCの最新の機能を使うのであれば25H2にする必要が出てくるはずなので、少しでも早くアップデートしたい方はこちらの手順をお試しいただきたい。
ちなみにアップデートの際、ストレージの残容量が少ない状態だと、作業が進められなくなる。筆者の環境の場合、ISOファイルを設置する容量も含め、20GB以上は空きが必要になるようだ。ただし10GB以上の空き容量がある外部ストレージも利用できる。
1977年生まれ、滋賀県出身
ゲーム専門誌『GAME Watch』(インプレス)の記者を経てフリージャーナリスト。ゲーム等のエンターテイメントと、PC・スマホ・ネットワーク等のIT系にまたがる分野を中心に幅広く執筆中。1990年代からのオンラインゲーマー。窓の杜では連載『初月100円! オススメGame Pass作品』、『週末ゲーム』などを執筆。
・著者Webサイト:https://ougi.net/