マルわかり!Windows 10 Mobileガイド
第61回標準アプリの「マップ」は進化したか?
日米の機能差はいまだ埋まらず
2016年10月25日 06:00
Windows 10 MobileはモバイルOSとしての基本的な機能を備えているだけでなく、タッチパネル搭載のWindows 10パソコンに近い操作感で利用できるのが特徴だ。本連載ではWindows 10 MobileのTipsのほか、OSを取り巻く旬の話題などを紹介する。
交通情報は表示されるが……事故情報やカメラなどは今後の課題
スマートフォンの地図アプリは我々の行動を一変させた。初めて訪れる土地でも地図アプリを起動すれば、簡単に目的地へ向かうことができると同時に、周辺施設を把握して必要なものを購入することも容易である。
だが、Windows 10 Mobileの標準地図アプリ「マップ」は少々残念な状況だ。本誌で既報のとおり、バージョン5.1609.2651.0では、渋滞情報の表示やテーマ切り換え機能などを新たにサポートしたが、本連載の第19回で述べた問題点は一切改善されていない。
まずは新機能を試してみよう。アプリバーから[交通情報]スイッチを有効にすると、地図上に現在の混雑状況が3色で示される。
上図をご覧になるとおわかりのとおり、交通情報のオプションとして[事故][カメラ]の2つが用意されている。これらは項目名どおり工事などが発生している場所を示したり、交通状況を観察するカメラが提供されている箇所をライブビューできるというものだが、日本国内では確認できなかった。そこで米国を表示させてみると、工事などの情報やカメラの存在を確認できる。
交通情報は車で移動する利用者には有益な機能だが、Microsoftの地図機能に関する日本の状況はとかく後手に回る傾向にある。たとえば3年前の開発者向けカンファレンス“Build 2013”で大々的に発表した“3Dの都市”に東京は含まれず、Windows 10 Mobileのオフラインマップ機能に関して日本は対象外。『Microsoft版ストリートビュー』に相当する“Streetside”は米国のみ。日本が『マップ機能開発途上国』であることは明らかだ。残念ながら執筆時点では、他のアプリを併用しつつ「マップ」の進化を待つ他はない。
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