Windows 10移行相談室

Windows 10にしたらデバイスが動かない&安定しない!

まずはWindows Updateを試してみよう

 Windows 10への無償アップグレード期間も残すところあと1カ月ほど。すでに、Windows 10に移行した読者も多いのではないだろうか。しかし、Windows 10にしてみたものの、Windows 7/8.1では何気なくできた“アレ”ができないといったことがあるかもしれない。本連載では、Windows 10に移行した際に発生しがちなトラブルの解決方法をお伝えする。

Windows 10にアップグレードしたらデバイスが動かない&安定しない!

 今お使いのデバイスドライバーはWindows 10に対応しているのだろうか。たとえばWindows 8.1からWindows 10へアップグレードした場合、通常はMicrosoftが用意したインボックスドライバーを参照し、Windows 10用に置き換わるはずだが、場合によっては古いデバイスドライバーが使われてしまう場合がある。すると不可解な現象が発生し、Windows 10への不信感につながるといった具合だ。もっとも、デバイスドライバーのバージョンが上がるとWindows Update経由でアップデートが可能になるため、デバイスが正常に動作しない場合、まずはWindows Updateを試してほしい。

Windows UpdateはWindows 10の更新プログラムに限らず、デバイスドライバーの提供も行われる

 もう1つのアプローチはベンダーが提供するデバイスドライバーを手動でインストールするというものだ。この辺りの手順は改めて述べる必要はないと思うが、基本的にはベンダーの公式サイトにアクセスし、“Support”、“Download”といったリンクからお使いのデバイス名などを参考に、Windows 10用デバイスドライバーを入手し、インストールすればよい。

 ただし、ベンダー提供のデバイスドライバーが、最新版とは限らないという点も悩ましいところである。たとえば“Realtek High Definition Audio”の場合、Windows 10対応のデバイスドライバーは執筆時点でバージョン6.0.1.7730だが、Realtekからダウンロードした最新版を確認すると、バージョン6.0.1.7544と少々古いビルドだ。

Windows 10上のオーディオデバイスドライバー。ファイルバージョンは“6.0.1.7730”である
RealtekのWebサイトからダウンロードしたバージョン“R2.79”のデバイスドライバー。“6.0.1.7544”と古いビルドだ

 必ずしも新しいバージョン(もしくはビルド)が優れているという訳ではない。たとえばディスプレイドライバーを最新版に更新したところ、それまで発生しなかった不具合が起きることもある。筆者が使っているPCの1台は、Intel HD Graphics Driverが再起動する問題が発生中だ。このような場合、デバイスマネージャーのプロパティダイアログから、古いデバイスドライバーを選択すると改善する場合もあるので、お困りの方は是非試してほしい。

ドライバーが悪いのか併用するアプリケーションが悪いのか判断がつかないものの、筆者の環境ではIntel HD Graphics Driverが再起動するトラブルが多発している
プロパティダイアログの[ドライバー]タブで[ドライバーの更新]→[コンピューターを参照してドライバーソフトウェアを検索します]→[コンピューター上のデバイスドライバーの一覧から選択します]と順にボタンをクリックすると、以前のデバイスドライバーを選択できる