やじうまの杜

復活を望む多くの声にお応え! 「Firefox 59」で“タブを隠す”機能が試験提供

すでに対応アドオンが“AMO”に登場。ベータ版で実際に試すことができる

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公式ブログ“Mozilla Add-ons Blog”

 Mozillaの公式ブログ“Mozilla Add-ons Blog”によると、現在ベータテスト中の「Firefox 59」では“タブを隠す”機能など、新しいアドオン向けAPIがいくつか試験導入されているのだそうです。

 レガシーアドオンのサポート終了と“WebExtensions API”への移行で、これまで使えていたにもかかわらず利用できなくなった機能は少なくないですが、なかでも“タブを隠す”機能は復活を望む声がもっとも多く寄せられた機能だったのだとか。

「Firefox」で開いているタブをサイドバーへ垂直にリスト表示する拡張機能「Tab Center Redux」

 かくいう筆者も以前、「Firefox」で開いているタブをサイドバーへ垂直にリスト表示する拡張機能「Tab Center Redux」をレビューしているとき、“タブを上にも横にもタブが表示されているのって無駄だな。サイドバーを表示しているときは上のタブを非表示にできるといいのにな……”などと思っていたのですが、もしかするとそのうち実現できるかもしれませんね。

 API自体は非常に単純で、アドオンのマニフェストファイルで“tabHide”権限の利用を宣言し、“tabs.hide()”“tabs.show()”で表示・非表示するだけのようです。また、“tabs.Tab.hidden”で可視状態のチェックが行えます。

すでに“AMO”にはいくつか“タブを隠す”機能を使ったアドオンが登録されている

 すでに“addons.mozilla.org(AMO)”には“タブを隠す”機能を使ったアドオンがいくつか登録されており、開発者ではないユーザーでも、これが実際どのように機能するかを確かめることができます。

「Tab hider」
「Hide Tabs」

 ただし、“タブを隠す”機能にはいくつかの制限があります。

  • ピン留めされたタブは非表示にできません
  • スクリーンやマイク、カメラを共有しているタブは非表示にできません
  • 現在アクティブなタブは非表示にできません
  • プロセスが閉じようとしているタブは非表示にできません

 拡張機能の作者は“WebExtensions API”が許す範囲内でしか「Firefox」のユーザーインターフェイスをカスタマイズすることができません。一般ユーザーが“WebExtensions API”の仕様をすべて把握するのは現実的ではありませんが、厳しい制限があることはわきまえて、あまり無理な要求はしないようにしたいものです。

“about:config”ページで“extensions.webextensions.tabhide.enabled”を“true”に切り替えないと利用できない

 また、この機能は現在のところ初期状態で無効化されており、“about:config”ページで“extensions.webextensions.tabhide.enabled”を“true”に切り替えないと利用できません。悪意あるアドオンがこの機能を悪用しないとも限らず、問題点の洗い出しのためにはこうした制限も致し方のないところですが、できるだけ使いやすく、それでいて安全な仕様に落ち着いてくれればと思います。

 なお、「Firefox 59」では“タブを隠す”機能以外にもいくつかの新しい機能がテストされているとのこと。一足先に試してみたい場合は、プレリリース版のダウンロードページから「Firefox 59」ベータ版を入手してみてください。