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Mozilla、「Firefox 59」を正式公開 ~新しいキャッシュ技術でパフォーマンス向上
スクリーンショットで書き込み・トリミングが可能に
2018年3月14日 09:20
Mozillaは13日(米国時間)、「Firefox 59」を正式公開した。今回のアップデートではさらなるパフォーマンス向上が図られたほか、ホームページ(about:home)やスクリーンショットといった機能でいくつかの改善が施されている。
まずパフォーマンス面では、“Race Cache With Network(RCWN)”と呼ばれる新しいキャッシュの仕組みが導入された。「Firefox」は以前に読み込んだコンテンツをディスクドライブに保存・再利用することでWebページのレンダリングを高速化するが、ディスクドライブの反応が遅い(HDDがスピンアップしている最中だったり、アクセスが集中している)場合にかえってレンダリングが遅くなってしまう。これを避けるため、ディスクアクセスが遅い場合はキャッシュの読み取りと同時にネットワーク要求を送信し、応答の早い方を採用することで問題を解決する。
加えて、ホームページのコンテンツを読み込む時間が短縮された。ほかにもホームページでは、トップサイトをドラッグ&ドロップで並び替えたり、カスタマイズしたり、セクションを折りたたむ機能が導入された。
一方、スクリーンショット機能では保存した画像に手書きの注釈やハイライトを加える機能が追加された。必要な部分だけをトリミングして保存することもできる。
そのほかにも、“WebExtensions API”の拡充や“Real-Time Communications(RTC)”機能の改善、ポインターイベントのW3C仕様への準拠などが行われた。[オプション]画面(about:preferences)にはカメラやマイク、位置情報の許可設定を編集するユーザーインターフェイスが追加されている。
なお、本バージョンでは18件の脆弱性が修正されているので注意。深刻度の内訳はMozillaの基準で4段階中最も高い“最高”が2件、2番目に高い“高”が4件、3番目に高い“中”が7件、“低”が5件となっている。
「Firefox」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトからダウンロード可能。Windows版は窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。すでにインストールされている場合は、「Firefox」の更新機能でアップデートすることも可能。