クリエイターが知らないと損する“権利や法律”
イラストが勝手に抱き枕にされた
~第8章:作品がパクられた!どうしよう?~
2016年9月29日 07:20
オンラインソフト作者に限らず、あらゆるクリエイターが創作活動を続けるために、著作権をはじめとして知らないと損する法律や知識はたくさんある。本連載では、書籍『クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。著作権のことをきちんと知りたい人のための本』の内容をほぼ丸ごと、三カ月間にわたって日替わりの連載形式で紹介。権利や法律にまつわる素朴な疑問に会話形式の堅苦しくない読み物でお答えする。
前回掲載した“Google検索から削除しよう”の続きとして、今回は“イラストが勝手に抱き枕にされた”というテーマを解説する。
イラストが勝手に抱き枕にされた
無断利用は、例えばグッズの製作・販売のような形でも起こり得ます。抱き枕、iPhoneケース、マグカップ、Tシャツ、マウスパッドなど、勝手にイラストを利用され、売られているのを見つけたという話も多いです。
うわあ……それは嫌ですね。
だからもしも無断転用が嫌ならば、投稿サイトにはあまり高画質の画像をアップロードしないという方法もありますね。
ディスプレイ上で楽しんでもらうなら、80 万画素(1024×768ピクセル)程度で充分です。
そうか、インターネット上だけの問題じゃないんですね。
ときどき問題になるのが、初音ミクのように『非商用なら二次創作OK』とされているキャラクターの場合です。
イラストを描いて、投稿サイトにアップロードするまでは、著作権的にまったく問題がありませんよね。
ところがそのイラストを誰かが勝手に、Tシャツなどのグッズへプリントして販売したら、商用利用になってしまうわけです。
どう対処したらいいんですか、そういうの。
著作者として、販売停止の要求をすることが正攻法です。
販売しているショップへの通報などですね。
販売する場所を貸しているだけの業者は、権利者からの通報じゃないと動きにくいでしょう。
ぐえ、面倒くさい。
あとは、原著作者にも通報して、しかるべき対処を取ったことを伝えるといいでしょう。
面倒かもしれませんけどね。
ふえぇ……。
次回予告
今回の続きとして次回は“無断転載を逆に利用する”というテーマを解説する。
原著について
『クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。著作権のことをきちんと知りたい人のための本』
(原著:鷹野 凌、原著監修:福井 健策、イラスト:澤木 美土理)
クリエイターが創作活動するうえで、知らないと損する著作権をはじめとする法律や知識、ノウハウが盛りだくさん! “何が良くてダメなのか”“どうやって自分の身を守ればいいのか”“権利や法律って難しい”“著作権ってよくわからない”“そもそも著作権って何?”といった疑問に会話形式の堅苦しくない読み物でお答えします!