特集
窓の杜特選!Androidアプリコレクション 第3回
Twitterやブックマークなどのネットサービスを活用できるアプリを9本紹介
(10/01/28)
スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”用アプリを紹介する本特集。第3回となる今回は、Twitterや2ちゃんねるといったコミュニティサービスを楽しんだり、オンラインブックマークを活用するためのアプリを紹介しよう。
Twitterクライアントのお勧めは「Seesmic」と「twicca」
どこでも手軽にインターネットを利用できるスマートフォンはTwitterとの相性がよく、AndroidにおいてもTwitterクライアントは多くのアプリが公開されている人気ジャンルだ。今回はそれぞれ傾向の異なる2つのアプリをピックアップしたので参考にしてほしい。
一通りの機能を備えつつ表示が見やすいため、多くのユーザーにお勧めなのが「Seesmic」だ。自分のタイムラインや返信などの画面をタブで切り替えるインターフェイスで、タイムライン上では自分の発言や自分宛ての返信を色分け表示できる。
発言をタップすると別画面で詳細が表示され、返信やRT、お気に入りへの追加、発言中のURLをWebブラウザーで開く、返信元の発言をたどるといった操作が可能。また、一部の操作は画面を切り替えなくても、タイムライン上で発言を長押しすると表示されるポップアップメニューから実行することが可能だ。
Twitterの各種新機能への対応度合いは、完璧ではないが必要十分といったところ。Twitterのリスト機能は閲覧やフォロー、フォロー解除が可能だが新規作成やユーザーの管理は非対応。Twitter公式のRT機能は閲覧のみ対応しており、自分のタイムライン上へ手動RTの見栄えに変換して表示される。また、発言に位置情報を埋め込む“ジオタグ”には対応していないが、GPSの情報を利用して現在地の住所やGoogle マップへのリンクを発言に挿入すること自体は可能。
もっと多機能なクライアントがほしいなら、「twicca」がお勧め。公式RT、リストのフォローや作成・管理、ジオタグといったTwitterの最新機能を網羅している上、ユーザーに任意のラベルを付加してタイムライン上で色分け表示するといった独自機能も備えている。
とくに公式RTの扱いが充実しており、自分のタイムラインとは別の画面で、自分宛てのRTなどを閲覧できる。逆に、自分のタイムラインへRTを表示しない設定もできるので、忙しいときはRTを見ず、あとで確認するといったことができるわけだ。もちろん、他人の発言を公式RT機能でRTすることも可能。さらに手動RTも可能で、この際は書式を2種類から、またRT・QTのどちらを使うかを選択できる。
ユーザーインターフェイスは、Androidの標準的なものを踏襲しつつもスタイリッシュなデザインだ。発言をタップするとポップアップメニューが表示され、ここから返信やRT、発言中のURLを開くといった、多くの操作を画面を切り替えずに実行できる。
また、返信による会話のやりとりを抽出して表示する“返信履歴”も便利だ。そのほか、過去に入力したハッシュタグを選んで再入力する機能なども備える。
なお、「Seesmic」「twicca」のどちらも、URLの短縮や写真・動画の投稿は、利用できるサービスに違いはあるものの対応している。また、発言、返信、ダイレクトメッセージのうち任意の新着をステータスバーで通知できるほか、発言やユーザーの検索も可能だ。
「Seesmic」
- 【著作権者】
- Seesmic
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.1
「twicca」
- 【著作権者】
- R246Design
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 0.5.6 BETA
「Tuboroid」で2ちゃんねるのチェックを快適に
2ちゃんねるブラウザーもいくつか公開されているが、今回は「Tuboroid」をピックアップした。比較的シンプルな画面デザインながら、スレッドの閲覧や新着チェックを快適に行える機能を備えている。
スレッドは板一覧からたどって選べるほか、2ちゃんねる全体を対象としたスレッド検索にも対応。したらば・まちBBSのスレッドもURL指定で閲覧できる。WebブラウザーやTwitterクライアントといった他アプリ上から張られている対応掲示板へのリンクを「Tuboroid」で開くことも可能だ。
スレッドの閲覧画面では、各レスを長押しすることでポップアップメニューを表示し、返信や当該IDの発言の抽出、IDのNG指定、レスアンカーでつながった関連レスの抽出などが可能。また、レス中に画像のURLが貼られている場合は画像のサムネイルをインライン表示可能で、さらにサムネイルをタップすると内蔵のビューワーで画像を閲覧できる。そのほか類似スレッドの検索機能があり、“次スレ”を探す場合などに役立つ。
一度見たスレッドは履歴に追加されるほか、任意のスレッドや板を“お気に入り”に追加することが可能。履歴やお気に入りのスレッドは手動で更新チェックができるほか、お気に入りのスレッドを定期的に更新チェックして新着があればステータスバーで通知する機能も備えている。更新チェック時は新着レスのダウンロードもできるので、たとえば無線LAN環境でレスを取得しておけば、時間やパケット通信量を節約可能だ。
また、比較的珍しい表示方式を採用したちゃんねるブラウザーが「ニブロイド」だ。本アプリではスレッドをスクロール表示する一般的な2ちゃんねるブラウザーと異なり、レスを1画面に1つずつ切り替えながら表示する。1レスずつじっくり読むのに向いているほか、画面左下の[←次]ボタンを押して次々とレスを表示できるので、画面をフリックしたりトラックボールを操作するのに比べて指が疲れにくいという利点もありそうだ。スクロール型の2ちゃんねるブラウザーがどうも性に合わないと感じたら、ぜひ試してみてほしい。
機能面では、お気に入り、IDによる抽出やNG指定、画像サムネイルのインライン表示や内蔵ビューワーによる画像表示など、一通りのものを備えている。サムネイル画像は一旦モザイクをかけて表示することも可能だ。
「Tuboroid」
- 【著作権者】
- Hiroyuki Narazaki 氏
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 0.2.0.7
「ニブロイド」
- 【著作権者】
- PORING SOFT
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.8.0
mixiクライアントは用途に応じて使い分けよう
mixi用のクライアントアプリも非公式のものがいくつか公開されているが、執筆時現在はこれ1つで全部OK、という統合的なアプリはない。それぞれ特長のあるアプリが公開されているので、用途に応じて使い分けよう。
まず、日記やコミュニティの新着を閲覧するなら「MixiClient」がお勧め。マイミクの日記、コメント、コミュニティの新着一覧をタブで切り替えて表示し、選択した日記などを内蔵ビューワーで見やすく表示できる。日記の執筆やコミュニティへの新規投稿はできないが、日記やコミュニティへのコメントは可能だ。一覧を定期的に再読み込みする機能もある。
日記を書きたい場合は、「mixi View」を利用しよう。タイトルと本文を記述できるほか、写真の添付や公開範囲の設定ができる。また、日記やコミュニティの閲覧機能も備えているが、編集部で試用したところコミュニティは一部正常に表示されないことがあった。現時点では、コミュニティの新着も確実にチェックしたい場合は「MixiClient」、日記を書きたいなら「mixi View」がお勧めだ。
また、“mixiボイス”の投稿がしたい場合は「mixvTweet」が利用できる。自分やマイミクのボイスを閲覧する機能も備えており、そのほかTwitterへの同時投稿も可能。なお編集部で試用したところ、自分やマイミクが最近全くボイスを投稿しておらず、Webページ側で“マイミクのボイスはありません”と表示される場合は、本アプリで閲覧を実行するとアプリがフリーズしてしまうようだ。
「MixiClient」
- 【著作権者】
- (株)ハウインターナショナル
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 0.2.3
「mixi View」
- 【著作権者】
- garuru soft 氏
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 0.1.4
「mixvTweet」
- 【著作権者】
- yuji(notatall33) 氏
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 2.0.0
PCで見つけたWebページの“あとでケータイで読む”を実現する「Page Stack」
PCで仕事中に見つけた趣味関連のブログ記事など、すぐに読めないWebページをあとでAndroid端末で読みたい場合は“あとで読む”系のサービスを利用しよう。現時点でのお勧めは、Android端末用の公式クライアントが用意されている“Page Stack”だ。Google App Engineで開発されており、Googleのアカウントを利用してPCとAndroidでデータを共用できる。
PC上では、ブックマークレットを使ってWebページをサービス上の“あとで読む”リストに追加したり、リスト上のWebページを開く仕組み。特徴は、このリストをユーザーが一切管理できないことで、“Stack”(積み重ねる)という名前の通り、リスト上のページを開く際は、あとから追加した順に開かれ、また開いたページはリストから自動で削除される。
PC上で利用するには、機能不足にも感じる仕様だが、モバイル環境で利用する場合はこのシンプルさがメリットとなる。Android用のクライアント「Page Stack」には[POP]ボタンしか用意されておらず、このボタンを押すとWebブラウザーで次々とリスト上のWebページを開くことが可能。読み終わったページをリストから削除する手間も必要ない。
一方、Webブラウザー上の[ページを共有]メニューや[リンクを共有]メニューからは、“あとで読む”リストに現在のページやリンク先のページを追加することもできる。Android端末でアクセスしたページが小さい画面では見づらいため、PCの大きな画面で開き直したいといった場合にも便利だ。
「Page Stack」
- 【著作権者】
- Danny Roa 氏
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 2
- アプリ間の柔軟な連携がAndroidの魅力
Androidの特長の1つとして、さまざまなアプリ同士が柔軟に連携できる点が挙げられる。たとえば標準のWebブラウザーでは表示中のWebページやリンクのURLをメールで送るといった操作が可能だが、このとき「Gmail」など標準でインストールされているアプリはもちろん、あとからインストールしたTwitterクライアントなども利用可能だ。さらに、オンラインブックマークのクライアントを呼び出してURLを登録するといったこともできる。
これは内部的には、連携元のアプリが連携先のアプリを直接指定するのではなく、連携させたいデータの種類や必要な機能などを指定し、システムが対応するアプリを呼び出すという仕組みで実現されている。
これにより、お互いの作者がその存在すら知らないアプリ同士でさえ連携できるというわけだ。該当する連携先が複数ある場合は、ユーザーがどのアプリを呼び出すかを選ぶことが可能だ。
オンラインブックマーク“はてなブックマーク”を活用しよう
一時的な“あとで読む”に限らず、PCとAndroid端末でブックマークを共有したい場合は、オンラインブックマークが便利。さまざまなサービスが存在するが、やはり日本での定番は“はてなブックマーク”だろう。執筆時現在、公式のクライアントアプリは存在しないが、有志の開発したクライアントアプリ「はてなブックマーク」を利用すると、ブックマークの閲覧や編集を手軽に行える。
本アプリのメイン画面では、“はてなブックマーク”に登録されたブックマークの一覧が表示され、各項目をタップしてWebブラウザーで開いたり、長押しでポップアップするメニューから編集や削除が可能。一覧はタグによる絞り込み表示に対応する。ブックマークのデータは、“はてなブックマーク”のサーバーと同期してローカルにキャッシュする仕組みなので、件数が多くても軽快に閲覧できる。
さらに、Webブラウザーの“共有”機能を利用して、閲覧中のWebページやリンク先のWebページを“はてなブックマーク”に追加できる。この際コメントを付加できるのはもちろん、既存のタグの一覧からチェックしたタグを簡単に付加する入力支援機能も備える。
そのほか“共有”機能からは、“はてなブックマーク”でつけられたコメントを閲覧したり、ブックマークされている数を確認する画面を呼び出せる。閲覧しているWebページやリンク先の注目度を確認したい場合に便利だ。
「はてなブックマーク」
- 【著作権者】
- tomorrowkey 氏
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.2.0