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統合ペイントソフト「Krita」がv3.0に。アニメーションのサポートをコアに統合

高速プレビューの搭載や「Qt 5」「KF5」への移植なども

「Krita」v3.0

 統合ペイントソフト「Krita」の最新正式版v3.0が、5月31日に公開された。現在、公式サイトから無償でダウンロード可能。Windows版は窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。

 「Krita」は、もともとUnix系OSのデスクトップ環境「KDE」プロジェクトの一環として開発が始められたフリーでオープンソースのペイントツール。当初は「KImage」という名前であったが、何回かの改名を経て、2002年、現在の「Krita」という名前に落ち着いた。カスタマイズ性に富む直感的なインターフェイス、手ブレ補正に対応した多彩なブラシ、キャンバスの右クリックで呼び出せて色とブラシをすばやく選択できる“ポップアップパレット”などが本ソフトの特徴で、漫画家、イラストレーター、コンセプトアーティストのための最高のお絵描きアプリを目指して開発が続けられている。

 メジャーバージョンアップとなる本バージョンでは、将来のメンテナンスを容易にするため「Qt 5」「KDE Frameworks 5(KF5)」への移植を行うとともに、コードの整理が行われた。レンダリングシステムのコア部分も書き直されており、コマ撮り方式のアニメーション製作機能が統合されている。

 そのほかにも、レイヤー機能やフィルター機能、ショートカット機能などが強化。大きなキャンバスでも快適に描画を行える高速プレビューがサポートされ、「OpenGL 3.0」の機能を活用することにより、大きなブラシやキャンバスを扱う場合でもスムーズに描画が行えるようになっているという。

 なお、これらの機能の多くは2015年に行われた“Kickstarter”キャンペーンで得られた支援によるものだという。“Kickstarter”キャンペーンは今年も行われており、寄せられた支援金は今後の開発のために役立てられるとのこと。

 「Krita」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在、公式サイトや窓の杜ライブラリからダウンロードできる。Windows版の対応OSはWindows Vista以降で、編集部にてWindows 10で動作を確認している。

ソフトウェア情報

「Krita」Windows版
【著作権者】
The Krita Team
【対応OS】
64bit版を含むWindows Vista以降(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
3.0(16/05/31)