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「Visual Studio 2017」v15.8が公開 ~パフォーマンスと複数カーソル編集機能を強化

TypeScript 3.0/F# 4.5に対応。モバイル開発ではHyper-V互換Androidエミュレーターを追加

「Visual Studio 2017」v15.8.1

 米Microsoftは8月14日(現地時間)、統合開発環境「Visual Studio 2017」の最新版v15.8を公開した。現在、17日付けでリリースされたサービスアップデートv15.8.1が同社のWebサイトからダウンロード可能。「Visual Studio Installer」を利用してアップデートすることもできる。

 「Visual Studio 2017」v15.8では、マルチキャレット(複数カーソル)編集機能が改善。[Ctrl]+[Alt]キーを押しながらマウスを左クリックすることで編集ポイントを追加していけるようになったほか、テキストを選択した状態で[Shift]+[Alt]+[.]キーを押すとそれとマッチするテキスト位置にキャレットを挿入できるようになった。マルチキャレット編集に関連するコマンドは、[編集]-[マルチ キャレット]メニュー以下で確認することが可能。

 また、引き続きパフォーマンスの向上にも注力された。とくに「Git」ブランチのチェックアウトと切り替えでソリューションのリロードが不要になったのは大きな改善点。ユニットテストも高速化されており、同社ラボのテストによると、10,000を超える「MSTest」を含んだソリューションでのユニットテストで最大で82%のパフォーマンスアップがみられたという。いずれも大規模プロジェクトでの恩恵が大きい。

 そのほかにも、「TypeScript 3.0」や「F# 4.5」をサポート。C++、.NET/ASP.NETの開発機能が強化された。モバイル開発では「Hyper-V」互換の「Android Emulator」が導入され、他の「Hyper-V」ベースのエミュレーター(Hololensなど)と同時に利用できるようになった。

「Hyper-V」互換の「Android Emulator」が導入

 なお、本バージョンでは脆弱性が1件(CVE-2018-0952)修正されているので注意。特権の昇格を招く恐れがあるとして、深刻度は“重要”と判定されている。