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“GitHub”との統合を深めた無償コードエディター「Atom 1.30」が正式公開

構文解析ライブラリ「tree-sitter」では「Ruby」をサポート。複数言語の混在にも対応

「Atom」v1.30

 米GitHubは8月28日(現地時間)、テキストエディター「Atom 1.30」を正式公開した。「Electron」ベースのクロスプラットフォームアプリで、現在本ソフトの公式サイトからWindows/Mac/Linux向けが無償でダウンロードできる。

 「Atom 1.30」では、同梱の「GitHub」パッケージが強化。[GitHub]タブ([Ctrl]+[8]キー)で直近のプルリクエストを一覧できるようになった。ビルドステータスも表示されるので、別のブランチで作業しながらでも他のプルリクエストの状態を把握できる。さらに、一覧にあるプルリクエストをクリックすれば、その説明や会話、ビルドステータスの詳細を取得することが可能。ソースコードのチェックアウトもボタン1つで行うことができる。現在のブランチに関係するプルリクエストがなければ、現在のブランチをプッシュして新しいプルリクエストを作成するためのボタンが表示される。

同梱の「GitHub」パッケージが強化

 また、コミットメッセージで絵文字が利用できるようになった。まだ補完機能は搭載されていないものの、“GitHub”でお馴染みのスタイル(“:smile:”で“笑顔”など)でコミットメッセージに絵文字を含めることができる。

 一方、「Atom」で新たに採用された構文解析ライブラリ「tree-sitter」に関しても、サーバーサイドスクリプト言語として人気の根強い「Ruby」がサポートされたほか、複数の言語を含むファイルも処理できるようになるなどの改善が施された。たとえばJavaScriptが含まれたHTMLファイルや、ヒアドキュメントでHTMLコードが埋め込まれたRubyコードなども扱えるようになっている。

 なお、次期バージョンのベータ版「Atom 1.31」のリリースも同日付けでアナウンスされている。「Atom」では“Google Analytics”を利用した利用統計の収集を行っているが(拒否することも可能)、「Atom 1.31」ではこれがすべて独自処理に置き換えられる。また、「tree-sitter」はファイルの先頭を読み込むことで、そのファイルで用いられているプログラム言語を検出できるようになる。そのほかにも、ツリービューが大幅に改善。「エクスプローラー」からのドラッグ&ドロップや複数アイテムのドラッグ移動、カスタムスタイルなど、多くの機能が追加される。「GitHub」にもいくつかの機能強化が盛り込まれる予定だ。

ソフトウェア情報

「Atom」安定版
【著作権者】
GitHub Inc.
【対応OS】
Windows/Mac/Linux
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.30.0(18/08/28)