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消費者向け“Google+”が来年の8月に終了 ~利用低迷と個人情報流出の不具合発覚で

企業向けの“Google+”は維持

同社のリリース

 米Googleは10月8日(現地時間)、コンシューマー向けの“Google+”を来年の8月にシャットダウンする方針を明らかにした。

 同社によると、コンシューマー向けの“Google+”はあまり利用されておらず、エンゲージメント(ユーザー投稿に対する反応)も低迷していたという。たとえば、ユーザーセッションの90%は閲覧時間が5秒に満たなかった。

 また、セキュリティ監査により“Google+”の“People API”に不具合が見つかったのも原因だという。この不具合は今年3月に発見され、直ちに修正されたが、APIを利用するサードパーティ製アプリが本来共有されないはずのプロフィール情報にもアクセスできた。

 “Google+”はプライバシー保護の観点からAPIのログデータを2週間しか保存しておらず、この不具合の影響を受けたユーザーを特定することはできないが、分析の結果、最大50万の“Google+”アカウントが影響を受けた可能性がある。また、このAPIを利用したアプリケーションの数は、最大で438件だった。

 同社は、不具合がプロフィールデータの悪用に用いられた形跡がなかったことなどを理由に、この問題を公表しなかった。しかし、利用率の低い“Google+”を維持するリスクを再認識するきっかけにはなったようだ。

 “Google+”のシャットダウンには、10カ月の移行期間が設けられる。ユーザーデータをダウンロードする方法などは後日案内される予定だ。

 なお、企業向けの“Google+”は維持される。新機能の導入も予定されているとのこと。