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「Firefox 69」で「Adobe Flash Player」プラグインはデフォルト無効化へ

「Flash」プラグインは2020年で全廃

“bugzilla.mozilla.org”に登録されたバグ

 「Firefox」における「Adobe Flash Player」のプラグインをデフォルト無効化は、今年9月に正式リリースされる予定の「Firefox 69」になりそうだ。「Flash」サポートを初期状態で無効化するバグ(問題点、要望、議論)が、Mozillaのバグ管理システム“bugzilla.mozilla.org”に登録されている。

 「Adobe Flash Player」はまだWebで静的コンテンツが主流であった黎明期、ゲームやアニメーションといった動的コンテンツをオンラインで配信するためのプラグインとして誕生したが、近年ではHTML5、WebGL、WebAssemblyといったオープンなWeb標準技術が成熟しつつあり、これまで「Flash」が必要とされていたコンテンツのほとんどがプラグインなしで実現できるようになった。その一方で、「Flash」や「Silverlight」、「Java」などをWebブラウザーで動作させるために考案されたプラグイン機構(NPAPI)は時代遅れとなり、Webブラウザーの動作速度や安定性、セキュリティの面で悪影響を及ぼしている。

 そこでMozillaは、2017年3月にリリースされた「Firefox 52」でNPAPIのサポートを打ち切ったが、「Flash」に関しては普及率と利用率の高さを理由に例外とされていた。しかし、米Adobeが「Flash」の更新と提供を2020年末で終了すると発表したことをうけ、「Firefox」でも段階的に「Flash」サポートを段階的に削除する方針が示されていた。同様の取り組みは、「Google Chrome」や「Microsoft Edge」、「Internet Explorer」でも実施される。

 なお、「Firefox 69」で「Flash」がデフォルトで無効化されても、“about:config”画面から手動で有効化できるようになる見込みだ。しかし、Mozillaが公表したロードマップによれば、それも2020年初めまでとなる。「Firefox ESR」へ切り替えれば多少の延命は図れるものの、「Flash」に依存したシステムやコンテンツがあるならば早めの移行をお勧めする。