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“基本情報技術者試験”で“COBOL”言語が廃止、代わりに“Python”言語を採用
AI人材育成のニーズなどを踏まえ
2019年1月24日 15:27
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は1月24日、ITに関する基本的な知識・技能を評価するための国家試験“基本情報技術者試験”で出題の見直しを実施することを発表した。AI人材育成のニーズなどを踏まえ、プログラム言語の見直しやプログラミング能力・理数能力などに関する出題の強化を行うという。
なかでも注目は、午後試験で出題するプログラミング問題で“COBOL”言語が廃止されることだろう。“COBOL”は1959年に事務処理用に開発されたプログラミング言語で、金融系メインフレームなどで広く用いられているが、基本設計が古く、近年では新たに採用されることが少なくなっている。
代わりに採用されるのは、スクリプト言語“Python”だ。“Python”は1991年、オランダ出身のプログラマーGuido van Rossum氏によって考案されたインタープリター型プログラミング言語。コードブロックを字下げ(インデント)で表現する文法が特徴で、可読性が高いコードをコンパクトに記述できる。近年はとくに機械学習の分野で人気が高く、今回のプログラミング言語見直しでもこの点が評価されたようだ。
Windows環境で“Python”言語を導入するには、公式サイト“Python.org”で配布されているインストーラーを利用するのが簡単だ。Windows 10であれば“Microsoft Store”から入手することもできる。
なお、試験時間や採点方式、合格基準などに変更はないという。
IPAは「基本情報技術者試験」の出題の見直しについて情報を公開しました。午後試験で出題するプログラム言語については「COBOL」を廃止し、「Python」の出題を追加予定です。適用時期などそのほかの詳しい内容はこちら→https://t.co/QvaiEux44Q
— IPA(情報処理推進機構) (@IPAjp)2019年1月24日