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Mozilla、「Firefox 66」を正式公開 ~突如再生されるサウンドをブロック

スクロールアンカーの導入や検索機能の強化、新しい証明書エラーページなどにも注目

Mozilla、「Firefox 66」を正式公開

 Mozillaは3月19日(米国時間)、「Firefox 66」を正式公開した。「Firefox Quantum」を冠した10番目のメジャーリリースとなる本バージョンでは“Windows Hello”を介した“パスワードレス”なWeb認証がサポートされたほか、
“IndexedDB”の採用で拡張機能のパフォーマンスアップが図られた。また、それ以外にもさまざまな機能改善が行われている。

自動再生コンテンツのブロックがデフォルトで有効に

 新しいWebページを開いたとき、突然サウンドが再生されて驚いたことはないだろうか。「Firefox 66」ではこうしたトラブルを未然に防止するため、サウンドのある自動再生コンテンツをブロックする機能が導入される。

自動再生コンテンツのブロックがデフォルトで有効に。“コントロール センター”上で簡単に許可サイトへ追加できる

 Mozillaによると、このオプションは段階的に導入される。まだ有効化されていない場合は、オプション画面の[プライバシーとセキュリティ]セクション(about:preferences#privacy)で[音声を自動再生するウェブサイトをブロックする]というチェックボックスをONにしてみよう。お気に入りの動画サイトなど、自動再生を有効化してもよいWebサイトがあれば、アドレスバー左端からアクセスできる“コントロール センター”上で簡単に許可サイトへ追加できる。

オプション画面の[プライバシーとセキュリティ]セクション

スクロールアンカー

 ニュース記事を読もうとすると、あとから読み込まれた画像や広告のせいでWebページが勝手にスクロールされてしまい、どこを読んでいたのかわからなくなる――そうした経験をしたユーザーは少なくないはずだ。

 「Firefox 66」で新たに搭載された“スクロールアンカー”は、こうした不便を解決するために導入された。閲覧箇所よりも上部で画像や広告があとから読み込まれても、スクロールを一時的にロックしてコンテンツがジャンプしてしまうのを防止する。

検索エクスペリエンスの向上

 「Firefox 66」では、タブバーのオーバーフローメニューに[タブを検索]コマンドが追加された。これを利用すれば、タブバーからタブがあふれてしまっても、目的のタブを簡単に探すことができる。

タブバーのオーバーフローメニューに[タブを検索]コマンドが追加

 また、プライベートウィンドウの新規タブページのデザインが刷新された。検索ボックスが追加され、Web検索が手軽に行えるようになっている。

プライベートウィンドウの新規タブページのデザインが刷新

そのほかに改善

 そのほかにも、Webコンテンツの読み込みプロセスの数が4から8へと2倍に拡充され、パフォーマンスと安定性の向上が図られた。また、証明書エラーのページが再設計され、問題の詳細を確認したり、解決が容易になっている。

再設計された証明書エラーのページ

 なお、本バージョンにはセキュリティ関係の修正も含まれているので注意。Mozillaが公開したセキュリティ情報によると、今回修正された脆弱性はCVE番号ベースで21件。深刻度の内訳は、Mozillaの基準で4段階中上から最高の“Critical”が5件、上から2番目の“High”が7件、上から3番目の“Moderate”が5件、最低の“Low”が4件となっている。

 「Firefox」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトからダウンロード可能。Windows版は窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。すでにインストールされている場合は更新機能を利用してアップデートすることも可能。