ニュース
「PowerPoint」にオブジェクトの変形を細かく制御する機能 ~「Office 365」2019年3月更新
「Word」には読字支援機能“行フォーカス”が導入
2019年4月12日 14:31
米Microsoftは4月1日(現地時間)、「Office 365 ProPlus」の月次チャンネルをアップデートした(バージョン 1903、ビルド 11425.20202)。“Office 365”の購読者であれば、最新版が自動でダウンロード・適用される。
“バージョン 1903”の目玉は、「PowerPoint」の画面切り替え効果“変形”で対象となるオブジェクトを細かく制御できるようになったこと。「PowerPoint」ではオブジェクトに名前を付けることができるが、連続するスライドでオブジェクトに同じ名前を付けておくと、それを照合して一方のオブジェクトをもう一方のオブジェクトにモーフィング(自然に変形するエフェクト)させることができる。
たとえば、3Dの寿司を手軽に回転させたいケースを考えよう(今回は以前紹介したちょっと違和感のあるイクラの軍艦を利用した)。まず、[挿入]-[3D モデル]コマンドで“sushi”を検索し、好みの寿司のモデルをスライドに挿入する。続いて[ホーム]-[編集]-[選択]メニューで、[オブジェクトの選択と表示]オプションを選択。すると、スライドに含まれるオブジェクトの一覧がサイドバーで表示されるので、寿司モデルに“!!(名前)”というスタイルで名前を付ける。
次に、そのスライドを複製する(複製されたスライドには同じ名前のモデルがコピーされる)。新しいスライドの寿司モデルには、移動や回転といった操作を加えておく。最後に[画面切り替え]-[変形]コマンドで新しいスライドに切り替え効果を与える。[プレビュー]コマンドを実行すれば、寿司モデルがアニメーション表示されるはずだ。
これをうまく利用すれば、特定の寿司だけを回転・移動させたい場合にも簡単に対応できる。若干の制限はあるものの、図形や画像でも問題なく動作するようだ。
そのほかにも、「PowerPoint」には他のプレゼンテーションファイルを読み込んでスライドを再利用する機能や、コンテンツのアクセシビリティチェックを行う機能が新たに導入された。後者は「Word」でも利用することが可能。また、「Word」では読んでいる行以外を暗転させ、読字に集中できるようにする機能“行フォーカス”が導入された。これは「Microsoft Edge」にも導入されている読字支援機能で、読字に支障のないユーザーにとっても集中を高める効果が期待できる。