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分散型バージョン管理システム「Mercurial」がv5.0に ~「Python 3」をベータサポート
Windows向けのインストーラーもアップデートされる
2019年5月17日 06:30
分散型バージョン管理システム「Mercurial」の最新版「Mercurial 5.0」が、5月1日にリリースされた。Windows/Mac/Linux/Solarisなどで利用できるクロスプラットフォームアプリで、現在、公式サイト“mercurial-scm.org”から無償でダウンロードできる。
「Mercurial」は「Git」のライバルともいえる分散型バージョン管理システム(DVCS)。スクリプト言語「Python」で実装されており、シンプルでスケーラビリティが高い。また、後方互換性を重視する一方で、拡張機能でさまざまなニーズに応えられる柔軟性を併せ持つ。シンプルで合理的なコマンド体系を持ち、習得が容易なのが魅力だ。
「Mercurial 5.0」ではオプションやキーワードの拡充が行われたほか、「Python 3」がベータレベルでサポートされた。「Mercurial」自体とそれにバンドルされているすべての拡張機能は、「Python 3.5」「Python 3.6」「Python 3.7」の各バージョンで動作するという。Windowsでのテストはまだ不十分とのことだが、興味のあるユーザーは試してみるとよいだろう。
そのほかにも、Windows向けのインストーラーがアップデートされた。貢献者が個々に自分のマシンでインストーラーをビルドする方式を改め、「Mercurial」レポジトリで管理されるようになった。これにより、インストーラーのパッケージ化とリリースがより信頼性と再現性の高いものになったという。また、この移行の過程で細部の改善も施されている。
なお、Windows環境で人気のある「Mercurial」のGUIクライアント「TortoiseHg」は、まだv5.0がリリースされていないので注意。執筆時現在の最新版は、v4.9.1となっている(同梱の「Mercurial」のバージョンも同じ)。