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アプリが「Firefox」拡張機能を勝手にインストールする問題、Mozillaが解決に本腰
サイドローディングされた「Firefox」拡張機能のサポートは「Firefox 74」で廃止へ
2019年11月7日 06:45
Mozillaは10月31日(米国時間)、サイドローディングされた「Firefox」拡張機能のサポートを廃止する計画を明らかにした。
“サイドロード”とは、Mozillaの拡張機能ライブラリ“addons.mozilla.org(AMO)”を介さずにアドオンをインストールする手法。なかでも今回問題視されているのが、アプリケーションのインストーラーがアドオンを直接「Firefox」の拡張機能フォルダーへコピーする手法だ。
Mozillaによると、「Firefox 68」で“アドオン マネージャー”に不正なアドオンを報告する機能を導入して以降、実際に通報をうけたアドオンの多くがサイドローディングにより広まっていたという。この手の拡張機能はユーザーの知らない内にインストールされることが多く、一度インストールされるとすべてのインスタンスの「Firefox」に影響する。また、“アドオン マネージャー”から削除できない点も問題だ。実際、過去にはマルウェアをインストールするためにサイドローディングが悪用された事例もある。
そこで、Mozillaはサイドローディングされた「Firefox」拡張機能のサポートを段階的に廃止する考えだ。サイドロードで拡張機能を配布していた開発者は、サポートが完全に廃止される前に“AMO”経由の配布に切り替える必要がある。エンタープライズ管理者は、ポリシーを利用した拡張機能の展開が推奨される。
まず、2020年2月11日にリリースされる「Firefox 73」でサイドロードされた拡張機能がそれぞれのユーザーのプロファイルへコピーされる。つまり、いきなり削除されてしまうことはなく、通常の拡張機能と同じ扱いとなり、“アドオン マネージャー”から削除するかどうかを選択できる。
次に、2020年3月10日にリリースされる「Firefox 74」でサイドロードされた拡張機能が完全に利用できなくなる。拡張機能をサイドローディングで配布していた開発者は、それまでに対応を完了させる必要があるだろう。