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診断レベルが再編、3段階に~「Windows 10」Build 19577が“Fast”リングで公開
カラフルアイコンへの移行も進む
2020年3月9日 09:00
米Microsoftは3月5日(現地時間)、「Windows 10 Insider Preview」Build 19577を“Windows Insider Program”の“Fast”リングに参加するユーザーに対して公開した。“Windows Update”を介して最新ビルドへアップデートできる。
Build 19577では、診断データ関連でいくつかの変更が加えられた。Windows 10は製品を改善するためにOSの利用状況を収集しているが、収集対象となるデータの範囲は「設定」アプリの[プライバシー]-[診断 & フィードバック]セクションやグループポリシーを利用することによりユーザー側で制御できる(「設定」アプリでは“基本”または“完全”を選択可能)。
- セキュリティ:セキュリティを維持するために必要な情報
- 基本:“セキュリティ”レベルの情報に加え、品質に関連する情報やアプリの互換性を収集。通常利用ではこのレベルが必須
- 拡張:“基本”レベルと“セキュリティ”レベルのデータに加え、OSやアプリの使用状況、パフォーマンス、高度な信頼性データなどの追加情報を提供。従来の“Windows Insider Program”ではこのレベルが必須
- 完全:下位レベルの情報に加え、アプリや機能の使い方に関する情報や高度なエラーレポートを送信
これまでも診断レベルは“基本”が必須とされてきたことから、Build 19577ではこれが“必要な診断データ(Required Diagnostic Data)”に改められた。また、“セキュリティ”レベルは“診断データ無効(Diagnostic Data Off)”、“完全”レベルは“オプションの診断データ(Optional Diagnostic Data)”に変更されたほか、“拡張”レベルは削除されている。
なお、これに伴い組織で診断レベルを“拡張”にしている場合、“完全”に変更しないとBuild 19577へ更新できなくなっているので注意。“Windows Insider Program”に参加する場合は、“オプションの診断データ”が必須となる。
そのほかにも、アプリアイコンの更新を引き続き実施。より多くのアプリが“Microsoft Store”経由のアップデートにより、カラフルアイコンへ移行される。ただし、「Windows セキュリティ(Windows Defender)」のアイコンのみはOSの更新が必要となるようだ。一般ユーザーへの提供は“バージョン 2004”のリリースを待つことになる。
“Windows Insider Program”の“Fast”リングでは、開発ブランチ(rs_prerelease)のビルドが直接提供される。さまざまな新機能が先行実装されているが、このビルドは「Windows 10」のリリースサイクルとは紐づけられておらず、そのまま次期バージョンの「Windows 10」に採用されるとは限らないので注意したい。