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OS標準アプリがカラフルアイコンへ回帰 ~「Windows 10」Build 19569が“Fast”リングに(2月28日追記)

正式版のWindows 10でも「メール」と「カレンダー」の新アイコンがロールアウト

OS標準アプリがカラフルアイコンへ回帰

 米Microsoftは2月20日(現地時間)、「Windows 10 Insider Preview」Build 19569を“Windows Insider Program”の“Fast”リングに参加するユーザーに対して公開した。“Windows Update”を介して最新ビルドへアップデートできる。

 “Windows Insider Program”の“Fast”リングでは、開発ブランチ(rs_prerelease)のビルドが直接提供される。さまざまな新機能が先行実装されているが、このビルドは「Windows 10」のリリースサイクルとは紐づけられておらず、そのまま次期バージョンの「Windows 10」に採用されるとは限らないので注意したい。

Microsoft、「Windows 10 Insider Preview」Build 19569を“Fast”リングでリリース

 Build 19569の目玉は、新しいカラフルアイコンの段階的な配信が始まったこと。

 Windows 8以降、OS標準アプリのモノクロ・フラット・シンプルなデザインに統一されていた。これはさまざまな色のタイルで見栄えがするようにという配慮からだったが、シンプルでフラットなアイコンには視覚的な“取っ掛かり”に乏しく、認知的負荷が高くなることも指摘されていた。また、Windows 10ではモバイル(iOS/Android)や仮想現実(VR)、複合現実(MR)といったプラットフォームとの相互運用を重視するようになっており、それらをもまとめてカバーできる包括的なデザインシステムが求められていた。

 そこで登場したのが、“Fluent Design System”だ。従来のフラットなタイルデザインに変わり、“Fluent Design System”ではライティングや奥行き、動き、素材感などを統一的に扱う。新しいアイコンは、従来のモノクロアイコンが過度に抽象化されていることを反省し、より具体的で親しみやすいよう色数が増やされ、立体感と素材感が追加された。リッチでありながらシンプルさを損なわず、モバイルやVR/MRでの利用にも耐える普遍性を備えている。

OS標準メールアプリのアイコンの変遷

 新しいカラフルアイコンは、すでに「Microsoft Office」で先行導入されている。Windows 10の標準アプリでは「アラーム & クロック」、「電卓」、「メール」、「カレンダー」などの組み込みアプリから順次、“Microsoft Store”のアップデート機能を介して適用されていく予定。“Release Preview”リングでも「メール」と「カレンダー」のアイコンがロールアウトされているという。

2月28日編集部追記: 28日現在、正式版のWindows 10 バージョン1909などでも「メール」と「カレンダー」のアイコンが新しいカラフルなものに変更されていることを確認した。