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複数のリモートデスクトップ接続を管理できる「RDCMan」に脆弱性、修正予定はなく公開終了へ

OS標準の「mstsc.exe」またはUWPアプリへの移行を

「Remote Desktop Connection Manager(RDCMan)」

 米Microsoftは、「Remote Desktop Connection Manager(RDCMan)」の公開を終了した。今月のパッチチューズデーで脆弱性が1件存在するとアナウンスされていたが、修正版の提供予定はないとのこと。代替ツールへの移行が推奨されている。

 「RDCMan」は、複数の“リモート デスクトップ接続”を一元管理できるソフト。接続設定をグルーピングし、階層管理できるほか、グループ単位での接続や切断も可能で、大量の端末をリモート管理する必要のあるユーザーに愛用されていた。しかし、「RDCMan」は2014年11月にリリースされたv2.7.1406.0を最後にメンテナンスされておらず、すでに時代遅れとなっている。

 今回アナウンスされた「RDCMan」の脆弱性(CVE-2020-0765)は、外部実体参照を含むXMLを解析する処理に欠陥があり、XML外部実体(XXE)攻撃が可能になるというもの。認証されたユーザーに細工を施した「RDCMan」の設定ファイル(.rdg)を読み込ませる手法で、機密情報を盗み取られる可能性がある。脆弱性の深刻度は“Moderate”で、悪用は確認されていない。

 Microsoftは「RDCMan」の代わりに、OS標準の「リモート デスクトップ接続」アプリ(mstsc.exe)またはUWP版のWindows 10向け「リモート デスクトップ」アプリを利用するよう呼び掛けている。Windows 10向け「リモート デスクトップ」アプリであれば、セッションのカスタムグループ機能も利用可能だ。

UWP版のWindows 10向け「リモート デスクトップ」アプリ