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オープンソースソフトウェアのホスティングサイト“OSDN.net”、バナー広告を全面廃止へ

ファイルリリースとファイルストレージを“GitHub”のリリース機能と同期させる計画も

“OSDN.net”

 “OSDN.net”(旧:SourceForge.JP)を運営する(株)アピリッツは4月27日、バナー広告の全面廃止を発表した。“OSDN.net”に掲載されていたバナー広告の半数はすでに停止。一部例外を除き、5月下旬を目処に原則廃止するという。

 “OSDN.net”は、2002年に設立されたオープンソースソフトウェアの開発とダウンロードのプラットフォーム。“SourceForge.net”の日本語版サイト“SourceForge.JP”として出発したが、“SourceForge.net”で収益のために開発者に無断でソフトをバンドル配布するという問題が発生。2015年から袂を分かち、ブランドを“OSDN.jp”、さらに“OSDN.net”に変更して活動を継続していた。

 この20年間“OSDN”の活動はバナー広告からの収益に支えられてきたが、近年では行き過ぎたアドテク(Web広告関連の技術)の発達がプライバシー保護をはじめとする問題を引き起こしている。また、画面がバナー広告で占拠されるとデザインや使い勝手の改善が難しい。そのため、バナー広告の全面廃止に踏み切ったという。

 ただし、“OSDN”が支援を行っていた一部プロジェクトのダウンロードページに関しては例外とし、バナー広告の掲載を継続する。この広告の売り上げは、オープンソースプロジェクト側に還元されるとのこと。また、同社が運営する“OSDN Magazine”とコミュニティサイト“スラド”に関しても、当面の間は広告掲載を継続するとしている。

 また、ファイルリリースとファイルストレージを“GitHub”のリリースと同期させる機能を5月より開始することもは発表された。これにより、“GitHub”でリリースした新しいバージョンが自動で“OSDN.net”とミラーリングされ、同時に公開できるようなる。バナー広告の廃止に加え、この施策により一般のダウンロードユーザーの利便性を向上させたい考えだ。