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「OSDN」が中国企業に買収 ~日本のオープンソースプロジェクト ホスティングサービス

最近は繋がりにくい状態が続く

「OSDN」のWebサイト

 中国の开源中国(OSCHINA)は7月24日(現地時間)、オープンソースプロジェクトのホスティングサービス「OSDN」を2022年に買収したと発表した。

 「OSDN」(Open Source Development Network)は、2002年に設立されたオープンソースソフトウェアのホスティングサービス。アメリカの「SourceForge.net」の日本語版サイト「SourceForge.JP」として出発したが、2015年に「SourceForge.net」が開発者に無断でアプリをバンドルして収益化を図る事件が発生。袂を分かち、「OSDN.jp」として独立した(のちに「OSDN.net」へ)。2020年2月、「スラド」を運営する株式会社アピリッツへ事業が譲渡されている。

 今回の買収に関してアピリッツからのアナウンスはとくにないようだが、オープンソースソフトに関する情報を発信していた「OSDN Magazine」が2022年9月から更新を停止しているのは、この件が影響していた可能性がある。

 「OSDN」を買収したOSCHINA(Open Source China、OSC)は2008年8月、オープンソースソフトウェアの分類データベースを提供する会社として設立された。中国の開発者にオープンソースに関する最新の話題、ソフトウェア更新情報などを提供していたが、2013年からは「OSDN」とよく似たサービス「Gitee」を開始し、コードホスティングとDevOpsのプラットフォームとしての役割も果たしている。

 なお、この発表と前後して「OSDN.net」は繋がりにくい状態が続いている。「TeraTerm」などの一部プロジェクトは「GitHub」などにミラーを開設しているので、アプリをダウンロードしたい場合はそちらを利用するとよいだろう。