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「Tera Term 5.0」がリリース ~18年ぶりのメジャーバージョンでUnicodeに全面対応

来年で30周年を迎える老舗のリモートログオンクライアント

「Tera Term 5.0」

 「Tera Term 5.0」が、10月16日にリリースされた。2005年1月以来、実に18年ぶりのメジャーバージョンアップとなるようだ。

 「Tera Term」は、寺西高氏によって開発された老舗のリモートログオンクライアント(初版は1994年2月24日)。当初はWindows 3.1で動作する16bitアプリだったが、その後さまざまな開発者による協力を得て、32bit化やSSH対応、UTF-8のサポートなどが行われた。現在ではTeraTerm Projectの下、オープンソースアプリとしてメンテナンスされている。

 なお、プロジェクトは「osdn.net」でホストされているが、サーバーの不調が続いているため、バイナリの配布は「GitHub」で行われている。窓の杜ライブラリからもダウンロード可能になる予定。対応OSは、Windows 7以降。

 「Tera Term 5」では、「Tera Term 4」で行われたUnicode対応をさらに強化。内部バッファーや描画、キー入力に至るまでのターミナル処理がUnicode化された。たとえば「Tera Term 4」では日本語を表示する設定にしていると中国語は表示できなかったが、「Tera Term 5」は両方を同時に扱えるという。ロケールの設定も不要だ。

 また、ユーザーインターフェイスもUnicode化された。「Tera Term」の言語を現在のシステムロケールと異なる設定にしても正常に表示できるほか、Windowsでテスト提供されている[ワールドワイド言語サポートで Unicode UTF-8 を使用]オプションを有効化していても問題なく動作する。Unicodeのファイル名を扱ったり、マクロで多言語UIを利用することも可能。設定ファイルもUnicode化されているが、互換性は基本的に維持されているようだ(ただし、Shift JISで表現できない文字は「Tera Term 4」で扱えない)。

[ワールドワイド言語サポートで Unicode UTF-8 を使用]オプション。古いアプリの多くはこのオプションに対応していないが、「Tera Term 5.0」ならば問題はない

 また、同日付けで「Tera Term 4」シリーズの最新版v4.107もリリースされている。両者ともSSHのrsa-sha2(RSA/SHA2)対応が行われ、RSA/SHA1がデフォルトで無効化された「Ubuntu 22.04」、「RHEL 9」、「Amazon Linux 2023」にもRSA鍵で接続できるようになっているとのこと。

ソフトウェア情報

「Tera Term」
【著作権者】
TeraTerm Project
【対応OS】
Windows 7/8/10/11およびWindows Server 2012/2012 R2
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
5.0(23/10/16)