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Microsoft、「Edge」の機能“静かな通知要求”を改善。通知要求する煩わしいWebサイトに対処するため

ユーザーが実際に許可・ブロックしたかを集計・スコア化し、表示するかどうかの判断に役立てる

通知要求プロンプトの表示・非表示をスコアベースで決定するアプローチ

 米Microsoftは2月16日(現地時間)、「Microsoft Edge」に導入されている“静かな通知要求(Quiet notification requests)”機能を改善したと発表した。この機能はWebページを開くと通知の許可をリクエストして閲覧を妨げる煩わしいサイトに対処するため、「Edge 84」から既定で有効化されているが、これを見直すという。

通知要求プロンプト
“静かな通知要求”によるプロンプトのブロック

 同社によると、“静かな通知要求”をロールアウトして以降、煩わしい通知に関する報告はかなり減ったという。一方で、“静かな通知要求”を導入する以前はユーザーが通知のリクエストを許可していたWebサイトで、通知を受け入れるユーザーが減っていたという。一方で、お気に入りのWebサイトから通知を受け取れなくなったという問い合わせが増えていたようだ。つまり、新着情報が有意義なWebサイトの通知までもが“静かな通知要求”によりアクセスしづらくなっている可能性がある。

 そこで、同社はバランスをとるため“状況に応じた通知要求(adaptive notification requests)”という新しいアプローチを開発し、「Edge 88」から実験を開始したという。

 このアプローチの特徴は、実際にユーザーが通知リクエストを許可したか・拒否したかというデータをもとに“スコア”を算出し、そのWebサイトの通知の価値を判断することだ。

 たとえば、通知要求のプロンプトには[許可]ボタン、[ブロック]ボタン、[閉じる]ボタンなどがあるが、ユーザーがどこのアクションを選択するかでスコアが変わる。[許可]ボタンが選ばれることの多いWebサイトでは通知要求のプロンプトが表示されるが、そうではないWebサイトでは“静かな通知要求”、つまり通知要求プロンプトの抑制を行うわけだ。

 こうすることで、有用な通知を行うと判断されたWebサイトは優遇される一方、スパムサイトなどの迷惑なWebサイトは通知要求プロンプトがブロックされることになるだろう。Webサイトのスコアはときどき見直されるため、以前はプロンプトがブロックされているサイトであっても、改善次第では再びプロンプトが表示されるようになる可能性がある。

 この“状況に応じた通知要求”をテストするため、通知設定(edge://settings/content/notifications)の[通知要求を抑制する]オプションはデフォルトで無効化されているとのこと。これを有効化すれば、以前の“静かな通知要求”へ戻すことができる。

 ただし、手動で通知要求プロンプトをブロックすることの多いユーザーの場合(異なるWebサイトで連続して3回ブロック)は、“状況に応じた通知要求”が適さないとみなされ“静かな通知要求”へ自動で切り替えられる。また、以前にこのオプションを切り替えたことのある場合はその設定が尊重され、勝手に有効・無効が変更されることはない。

通知設定(edge://settings/content/notifications)の[通知要求を抑制する]オプション