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「PowerToys 0.35」が公開 ~ウィンドウレイアウトツール「FancyZones」に新機能

ホットキーでレイアウトの切り替えが可能に。OS要件の引き上げにも注意

「PowerToys」v0.35.0

 米Microsoftは4月2日(日本時間)、「PowerToys」v0.35(Stable)とv0.36(Experimental)を発表した。今回のリリースサイクルでは、ウィンドウレイアウトツール「FancyZones」に新しい機能が導入されている。

 「PowerToys」は、パワーユーザー向けに提供されているMicrosoft公式のシステムユーティリティ群。Windows 95/XP時代盛んに行われていた取り組みをWindows 10で、しかもオープンソースで復活させたものだ。ウィンドウを決まった位置にすばやく配置できる「FancyZone」、ファイル名を一括変更できるシェル拡張「PowerRename」、[Windows]キーの長押しでショートカットのGUIヘルプを参照できる「Shortcut Guide」など、“OSにも標準で備わっていればいいのに”と感じられる便利な機能が多く収録されている。

あらかじめ設定した位置・サイズにウィンドウをすばやく配置できるようにする「FancyZone」

 本バージョンでは、「FancyZones」に作成したウィンドウレイアウトを切り替えるショートカットキーが追加された。レイアウトを編集する際に数字キーを割り当てておけば、[Ctrl]+[Windows]+[Alt]+数字キーを押すだけでそのレイアウトを利用することが可能。事務作業に向いたレイアウト、アプリ開発に適したレイアウト、ゲームプレイ用のレイアウトなど、用途に応じたレイアウトを用意してホットキーで切り替えられるようにしておけば、作業効率のさらなる向上が期待できる。

レイアウトを編集する際に数字キーを割り当てておけば、[Ctrl]+[Windows]+[Alt]+数字キーを押すだけでそのレイアウトに切り替え可能

 また、ホットキーでカメラ・音声をON/OFFする「Video Conference Mute」に関しても、ようやく安定版(Stable)としてリリースする目途が立ったようだ。今週にもリリースされる試験版v0.36(Experimental)でフィードバックを集めつつ、安定版へ導入するタイミングを見定める考えだ。

 なお、v0.35からは「Windows 10 バージョン 1903」以降が必要となるので注意。古いWindows 10バージョンをサポートする設定(v1)は、v0.37で削除されるとのこと。「WinUI 3」に移行すれば旧バージョンのWindows 10でも動作する可能性はあるが、もう少し先のことになるだろう。「PowerToys」のダウンロードは“GitHub”のプロジェクトページから可能(64bit版のみ)で、インストール済みの場合は内蔵のアップデーターで更新できる。「winget」(プレビュー)を使ったインストール・アップデートもサポートされている。

インストール済みの場合は、内蔵のアップデーターで更新が可能

ソフトウェア情報

「PowerToys」
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
Windows 10
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
0.35.0(21/04/02)