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「Excel」Web版にセル分割などの新機能 ~ピボットテーブルやソート、チャートを強化

要望に応えショートカットキーも拡充

Web版「Excel」

 米Microsoftは6月15日(現地時間)、Web版「Excel」の改善を発表した。テキストを列へ変換する機能、ピボットテーブルの改良、並べ替え(ソート)の改善、インタラクティブチャート、キーボードショートカットの拡充など、さまざまな新機能が導入されているという。

テキストを列へ変換(Text to columns)

 タブ、セミコロン、カンマ、スペースなどの区切り文字(デリミター)でセルを分割したいと思ったことはないだろうか。たとえば「氏名」のセルを空白で分割し、「氏」と「名」に分けたり、電話番号のデータを市外局番とそれ以外の2つに分けたいといったケースだ。

テキストを列へ変換

 新しいWeb版「Excel」では、タブ、セミコロン、カンマ、スペースをデリミターに指定したセル分割が可能。これらのデリミター以外にも、自分で区切り文字を指定できるカスタムデリミターも利用できる。

ピボットテーブルの改良

 Web版「Excel」ではピボットテーブルも強化されている。ピボットテーブルの挿入コマンドを実行すると、サイドペインでおすすめのピボットテーブルを提案したり、テーブルと同じようにリボンから簡単にスタイルをピックアップしてピボットテーブルの設定や外観をカスタマイズできる。

サイドペインでおすすめのピボットテーブルを提案

 また、右クリックメニューにもピボットテーブル専用のコマンドが用意されており、ワンクリックで設定の変更が行える。

【Excel for the Web: Insert a PivotTable】

並べ替えの改善

 セルの値だけでなく、セルの色やフォントの色、条件付き書式のアイコンでもソートできるようになった。複数列のソートもサポートされ、複雑な条件での並び替えも容易になっている。

セルの値だけでなく、セルの色やフォントの色、条件付き書式のアイコンでもソートできるように。複数列のソートも可能

インタラクティブチャート

 チャートを整形する際、タイトルや摘要といった要素を選択・操作できるようになった。たとえばチャート要素をダブルクリックすると[グラフ]ペインが現れ、書式設定を編集可能。その状態で他の要素をシングルクリックすれば、その要素の書式設定にアクセスできる。また、不要な要素は[Backspace]や[Delete]キーで簡単に削除できる。

チャートを整形する際、タイトルや摘要といった要素を選択・操作できるように

キーボードショートカットの拡充

 デスクトップ版の「Excel」でよく使われる有名なキーボードショートカットをWebでも使えるようにしてほしいという要望に応え、いくつかのショートカットがWeb版「Excel」にも移植された。

  • [End]+矢印キー:行または列の最後のセルに移動
  • [Ctrl]+[End]キー:データや書式が含まれている最後のセルに移動
  • [Ctrl]+[Shift]+[End]キー:選択範囲を最後に使用されたセルまで拡張
Web版「Excel」で使えるショートカット

 また、近日中は以下のショートカットにも対応するとのこと。

  • [Page Up]キーまたは[Page Down]キー:画面を上下に移動
  • [Alt]+[Page Up]キー:画面を左に移動
  • [Alt]+[Page Down]キー:画面を右に移動
  • [Alt]+[Shift]+[Page Up]キー:選択範囲を1画面分左に広げる
  • [Alt]+[Shift]+[Page Down]キー:選択範囲を右に1画面分広げる