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フリーのディスク暗号化ツール「VeraCrypt」がWindows on ARM/Apple M1に対応

「VeraCrypt」v1.25.4

 オープンソースの暗号化ドライブ作成ツール「VeraCrypt」v1.25.4が、12月3日に公開された。2019年10月以来のバージョンアップとなる。

 「VeraCrypt」は、暗号化された仮想ディスクドライブを作成・マウントできるソフト。2014年に突如開発が終了してしまった「TrueCrypt」の流れをくむツールで、USBフラッシュドライブやHDDを丸ごと暗号化したり、Windowsのシステムパーティション・ドライブを暗号化できる。

 対応プラットフォームはWindows、Mac、Linux、Raspberry Pi、FreeBSD。本バージョンからはOpenBSDのベーシックサポートも含まれる。Windows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在本ソフトの公式サイトからダウンロード可能。ライセンスは「Apache License 2.0」および「TrueCrypt License version 3.0」のマルチライセンス。

 本バージョンでは暗号化ハッシュ関数「Streebog」に最適化が施され、処理速度が向上した。そのほかは翻訳のアップデートや不具合への対処、既存機能のアップデーが中心となっている。

 Windows版での目玉は、「Windows on ARM」(ARM64)のサポートだ。システム暗号化にはまだ対応していないものの、他の機能は「Surface Pro X」などのARM64搭載Windowsデバイスでも利用できる。

 一方で、Windows Vista/7/8/8.1のサポートは打ち切られた。理由はドライバーのコード署名が新たに必要になったためとのこと。また、サイレントインストール対応のMSIインストーラーが追加されたが、システムパーティションが「VeraCrypt」で暗号化されている場合は利用できないので注意したい。迷った場合はは、従来からあるEXE形式のインストーラーを利用すればよいだろう。

 そのほかにも、Mac版ではApple Silicon(M1)がネイティブサポートされた。ただし、「Mac OS X 10.7 Lion」と「Mac OS X 10.8 Mountain Lion」のオフィシャルサポートは終了するとのこと。

ソフトウェア情報

「VeraCrypt」Windows版
【著作権者】
IDRIX 氏
【対応OS】
Windows 10およびWindows Server 2003/2008/2008 R2/2012
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
1.25.4(21/12/03)