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Adobe、「Creative Cloud Express」を発表 ~無料で誰でも始められるコンテンツ制作・編集ツール
「Adobe Spark」をリブランドし、機能を拡充
2021年12月14日 10:00
米Adobeは12月13日(現地時間)、新サービス「Adobe Creative Cloud Express」を発表した。これまで「Adobe Spark」と呼ばれていた製品をリブランドしたWebベースのクリエイティブツールで、同社が「Photoshop」、「Illustrator」、「Premiere Pro」などの製品で培ってきた技術をわずか数クリックで、だれでも手軽に使えるようにする。
「Creative Cloud Express」は、コンテンツ制作・編集のための特別なトレーニングを受けていないユーザーに向けた製品となる。ソーシャルメディアへ投稿するために写真を見栄えよくしたい、簡単なチラシを作りたい、画像を切り取ったりサイズを変更したい、「Premiere Pro」動画のサムネイル画像を手軽に作成したいといった比較的単純な作業に適している。ワンクリックで画像の背景を削除するといった人気の「Photoshop」機能はもちろん、生産性を高めるために「Adobe Acrobat」からPDFを変換して書き出す機能も搭載している。
また、「Creative Cloud Express」には「Adobe Stock」で提供されているロイヤリティフリーの写真コレクションや、「Adobe Fonts」にある膨大な量のフォントにアクセスできるのも魅力。何千種類もの美しいテンプレートも利用可能で、入門ユーザーがクオリティの高いコンテンツを制作するのを助けてくれる。
さらに「Creative Cloud Express」には無償で2GBのクラウドストレージが付属しており、ライブラリ、共有テンプレート、共有ブランドを介してプロが利用する「Creative Cloud」接続されている。自分でコンテンツ編集にチャレンジしてみて、仕上げはプロに頼むといったことも可能だろう。同社は先日、ソーシャルメディアのコンテンツを誰でも簡単にスケジュール、公開、管理できるプラットフォームである「ContentCal」を買収する意向を発表しており、これらの機能もいずれ「Creative Cloud Express」に統合されるという。
「Creative Cloud Express」は、「express.adobe.com」へアクセスしログインするだけで誰でも無償で利用可能。Apple AppStore、Google Play、Microsoft Storeの各アプリストアから専用のモバイルアプリを入手することもできる。ただし、利用できる素材やテンプレート、フォントには制限がある。
プレミアム機能を利用したい場合は、月額1,078円または年額10,978円でサブスクリプション購入が必要(体験期間は3カ月)。「Creative Cloud」単体プランやコンプリートプランを利用中の場合は、「Creative Cloud Express」プレミアム機能がそのまま利用できる。