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「Wine 7.0」が正式リリース ~新しいWoW64アーキテクチャーなどを導入

Linux環境などでWindowsのGUIアプリを直接実行できる互換性レイヤー

「Wine」の公式サイト

 POSIX準拠OSでWindowsアプリを実行するソフト「Wine」の最新版「Wine 7.0」が、1月17日に公開された。毎年1回実施されているメジャーバージョンアップとなる。

 「Wine」(「Wine Is Not an Emulator」の頭文字とされる)は、Linux環境やMac環境などでWindowsのGUIアプリケーションを直接実行できる互換性レイヤー。仮想マシンやエミュレーターのようにWindowsの内部ロジックをシミュレートするのではなく、WindowsのAPIコールをPOSIXコールにオンザフライで変換するため、パフォーマンスやメモリーのペナルティが少ないのが特徴。人気のWindowsアプリケーションをLinuxデスクトップへきれいに統合できる。ライセンスは「LGPLv2.1」。

 今回リリースされた「Wine 7.0」には、この1年間で実施された9,100件以上もの修正が含まれている。なかでもほとんどのモジュールがPE(Portable Executable)フォーマットに変換された点や、モダンな外観をもたらすバンドルテーマ、新しいWoW64アーキテクチャーなどは特筆すべき改善だ。また、HID(Human Interface Device)スタックとジョイスティックのサポートも大幅に改善されているという。