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独自の入力フォームを作成可能に ~デスクトップ版「Power Automate」の2月更新

フロー実行時の通知も強化。Base64変換やPDFの表抽出などの新アクションも

「Power Automate Desktop」v2.10.36.21161

 米Microsoftは2月20日(現地時間)、デスクトップ版「Power Automate」(Power Automate for desktop)の2月アップデートを発表した。今回のアップデートでは、内蔵のフロー監視ウィンドウが追加されている。

 内蔵のフロー監視ウィンドウは、設定パネルの[監視/通知]セクションで切り替えが可能。既定はフローの開始と完了時に通知トーストを表示するモード(Windows の通知)になっているが、これを[フロー監視ウィンドウ]に切り替えると、代わりに専用のポップアップウィンドウが表示されるようになる。

設定パネルの[監視/通知]セクション

 フロー監視ウィンドウは、以下の機能が利用可能。OSの通知トーストよりも充実している。

  • フローの停止または一時停止
  • 実行中のフローの現在の状態と継続時間を表示
  • 実行中のフロー名、現在のサブフロー名、現在のアクション番号、現在のアクション名の表示
  • 最小化、画面内の移動
[Windows の通知]オプションの場合。フローの開始と完了時にOSの通知トーストを表示する
[フロー監視ウィンドウ]オプションにすると専用のポップアップウィンドウが表示されるように

 そのほかにも、パフォーマンス関連の修正が行われているとのこと。また、以下の機能改善も行われている

  • カスタムフォームを表示(プレビュー):独自のダイアログを設計・表示して、情報を表示したり、ユーザーからの入力を受け付けるアクションを追加。IDに日本語が混ざるとデザイナーでエラーが発生する場合があるので注意
  • base64アクション:ファイルをBase64にエンコードしたり、逆にBase64からデコードする新しいアクション
  • PDFから表を抽出する:PDF文書からすべての構造化されたデータテーブルを自動的に識別して抽出する新アクション
  • ColumnHeadersRowプロパティ:datatable変数に新しいプロパティが追加され、当該テーブルの列名を保持するように。ヘッダーをもつ「Excel」テーブルなどの扱いが容易に
  • フロー変数の名前をマージ:変数の作成・リネームで既存の変数と名前がバッティングした場合に、確認ダイアログでどうするかを決められるように
  • サブフローをコピーして他のフローに貼り付け:サブフローの使いまわしが簡単に
カスタムフォームを表示(プレビュー)。デザイナーで独自ダイアログを設計できる
情報を表示したり、ユーザーからの入力を受け付けるアクションを実現

 デスクトップ向け「Power Automate」(旧称:Power Automate Desktop)は、人間がマウスやキーボードで行っていた定型操作を自動化するRPAツール。現在同社のWebサイトから無償でダウンロード可能で、Windows 10ユーザーならば追加費用なしで利用できる。Windows 11には最初から含まれている。