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編集履歴をたどれるようになった「Visual Studio Code」2022年3月更新(v1.66)

現在のファイルと比較したり、元に戻すことが可能

「Visual Studio Code」v1.66

 米Microsoftは3月30日(現地時間)、コードエディター「Visual Studio Code」の2022年3月アップデート(v1.66)を正式公開した。本バージョンの目玉は、「Git」などのソース管理に依らない「ローカル履歴」(local history)機能だ。

 ローカル履歴は[Explorer]パネルのタイムラインビューに表示され、ファイルの保存や名前の変更といった操作が行われるたびに項目(エントリー)が追加される。エントリーを選択すれば、その時点の編集状態と現在のファイルを手軽に比較することが可能。必要であれば、内容を元に戻すこともできる。

 この編集履歴は、「Git」などのソース管理とは個別に管理される。タイムラインビューには混ぜて表示されるが、フィルター機能で表示の有無を切り替えることが可能だ。また、履歴データは基本的にファイルシステムに保管されるが、Web版「Visual Studio Code」の場合はIndexedDBに保存される。

「Git」などのソース管理に依らない「ローカル履歴」(local history)機能
ローカル履歴関連の設定

 加えて、編集画面には言語フィルターが追加された。たとえば検索ボックスに「@lang:css」と入力すると、CSSに関係のある設定・固有の項目だけを表示・変更できる。変更された設定は、CSSを扱うときだけに適用される(言語オーバーライド)。

 そのほかにも、ターミナル検索が強化され、マッチした個所がターミナルパネルとスクロールバーの両方でハイライトされるようになった。CSS/LESS/SCSSフォーマッターの内蔵、JavaScriptヒープ分析機能の追加なども、本バージョンにおけるトピックといえる。

 また、Web版「Visual Studio Code」(vscode.dev)ではファイルやフォルダーのドラッグ&ドロップがサポートされた。リモート開発を支援する「Remote Development」拡張機能では、AppleSilicon/M1/ARM64 マシンへの接続がサポートされている。

 「Visual Studio Code」は、Windows/macOS/Linuxで動作する高機能なコードエディター。JavaScript、TypeScript、Node.jsを組み込みでサポートし、強力なコーディング支援・デバッグ・統合ターミナル機能を提供するほか、言語サーバー対応の拡張機能を追加することで、幅広いプログラミング言語に対応できるのが特徴。現在、本ソフトの公式サイトから無償でダウンロードできる。また、Windows 10/11ならば「ストア」アプリ(Microsoft Store)からインストールすることも可能。すでに利用している場合は、アプリの自動更新機能を用いてアップデートできる。

ソフトウェア情報

「Visual Studio Code」Windows向け安定版
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
64bit版を含むWindows 7以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.66(22/03/30)