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YouTubeのチャンネル登録者数はかならず表示 ~スパムやなりすましの低減策を実施

コメントが不適切かどうかの基準を厳格にするオプションも試験運用

YouTube、コメントスパムやなりすましを減らすためのアップデートを実施

 動画共有サービス「YouTube」は6月30日(日本時間)、コメントスパムやなりすましを減らすためのアップデートを実施すると発表した。今回導入された施策は、以下の3つだ。

チャンネル登録者数を隠すオプションを廃止

 「YouTube」には多くの登録者を抱える著名なチャンネルを装い、偽のチャンネルを作成して視聴者を誘導する悪質な業者がいる。しかし、そうしたチャンネルは本物のチャンネルほどの登録者数はいないため、登録者数さえ明らかであれば見破ることは容易だ。

 そこで2022年7月29日以降、チャンネルの登録者数を隠すオプションが廃止される。登録者数を隠しておきたいクリエイターにとっては残念な決定だが、なりすましを困難にするには有効だ。

2022年7月29日以降、チャンネルの登録者数を隠すオプションが廃止される

「YouTube Studio」のコメントモデレーションを改善

 「YouTube」にはスパムや自己宣伝、意味不明な内容、その他不適切な可能性があるコメントを自動で保留し、「YouTube Studio」で承認(モデレーション)しない限り公開されないようにする機能が備わっている。

 今回のアップデートでは、この保留基準を厳しくするオプションが試験運用版として導入された。承認の手間は増えてしまうが、視聴者の目に不適切なコメントが触れてしまうのを未然に防ぐことができるだろう。

保留基準を厳しくするオプションが試験運用版として導入

紛らわしいチャネル名を制限

 従来の「YouTube」チャンネルは基本的にどんな文字でも名前に使うことができたが、特殊文字を使って著名チャネルに偽装するケースも考えられる。そのため、チャンネル名に利用できる文字セットが削減された。たとえば「¥ouⓉube✅」といったチャネル名は今後利用できなくなる。

 「YouTube」を運営するGoogleによると、これらは現在進行中の対策の一部であるという。スパムの検出と削減は一朝一夕に解決できることではなく、今後も継続的に取り組むとしている。