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「Winamp 5.9」のリリース候補版がリリース ~8年以上ぶりの完全復活へ向けて一歩前進

かつて一世を風靡した伝説的メディアプレイヤー

「Winamp 5.9」RC1

 ベルギーのWinamp SAは7月26日(現地時間)、「Winamp 5.9」のリリース候補第1版(RC1)を公開した。「Winamp」は、かつて一世を風靡したメディアプレイヤー。2018年10月に「Winamp 5.8」のベータ版を約5年ぶりにリリースし、昨年11月に公式サイトをリニューアルしたあとも、とくに大きな動きはなかったが、ようやく次期バージョンの正式リリースが見えてきた。

 「Winamp」は、ちょうどMP3フォーマットが普及しつつあった1997年、米Nullsoftによってリリースされた老舗のメディアプレイヤー。プラグインで固有に機能を拡張できた点や、「スキン」でデザインをカスタマイズできた点などが好評を博し、メディアプレイヤーアプリの定番としての地位を確立。多くのアプリに影響を与えた。

 「Winamp 5.8」ベータ版のリリースから3年以上音沙汰がなかったのは、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大の影響があった上、開発チームの編成や開発環境の移行(「Visual Studio 2008」から「Visual Studio 2017」およびそれ以降へ)に手間取ったからだという。

 今回のリリースではリファクタリング(ソースコードの整理)に注力されており、変更内容は不具合の修正とサードパーティーライブラリのアップデートのみ。あくまでもプロジェクトを再びアクティブにすることを目的としたリリースのようだ。「Winamp 6」のリリースは今のところプランにはないようで、当面は「Winamp 5」シリーズのアップデートを継続していきたいとしている。

「Winamp 5.9」のインストーラー。ライセンス許諾も更新されている
初回起動時の設定ウィザード
「Winamp 5.9」RC1を起動した様子。Windows 11との互換性も改善されている