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「Microsoft Edge」に緊急アップデート、悪用の報告のある脆弱性に対処
バージョンがv104.0.1293.63になっていることを確認
2022年8月22日 05:00
米Microsoftは8月17日(現地時間、以下同)、デスクトップ向け「Microsoft Edge」の最新安定(Stable)版v104.0.1293.60を公開した。このバージョンは、「Chromium」で発見されたゼロデイ脆弱性に対処したもの。このバージョンの「Chromium」では複数の脆弱性が修正されているが、なかでもインテントで信頼できない入力の検証が不十分な問題(CVE-2022-2856)の悪用が確認されている。そのため、「CVE-2022-2856」にだけ対処したバージョンが先行公開された。深刻度は「High」。
続けて、19日にはv104.0.1293.63がリリースされた。残りの脆弱性に対処したセキュリティアップデートとなっている(括弧内は深刻度の評価)。
- CVE-2022-2852:Use after free in FedCM(Critical)
- CVE-2022-2853:Heap buffer overflow in Downloads(High)
- CVE-2022-2854:Use after free in SwiftShader(High)
- CVE-2022-2855:Use after free in ANGLE(High)
- CVE-2022-2857:Use after free in Blink(High)
- CVE-2022-2858:Use after free in Sign-In Flow(High)
- CVE-2022-2860:Insufficient policy enforcement in Cookies(Medium)
- CVE-2022-2861:Inappropriate implementation in Extensions API(Medium)
とくに「Federated Credential Management API」(FedCM)における解放後メモリ利用(Use after free)の欠陥(CVE-2022-2852)は、もっとも深刻度の高い「Critical」と評価されており注意が必要だ。できるだけ早い対処をお勧めする。
デスクトップ版「Microsoft Edge」はWindows/Mac/Linuxに対応しており、現在公式サイトから無償でダウンロード可能。すでに「Microsoft Edge」を利用中の場合は、自動で更新されるため何もする必要はない。手動で更新したい場合は、画面左上のメニュー([…]アイコン)から[ヘルプとフィードバック]-[Microsoft Edge について]画面(edge://settings/help)へアクセスするとよい。すぐにアップデートを受け取れない場合もあるので、その場合は時間をおいて再度試してみてほしい。