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「Thunderbird 102.3.0」が公開 ~プロファイルのインポートと開発者ツールに仕様変更【9月22日追記】
7件の脆弱性の修正も含まれる
2022年9月21日 16:58
オープンソースのメールソフト「Thunderbird」v102.3.0が、9月20日(米国時間)に公開された。
本バージョンでは、他の「Thunderbird」からプロファイルをインポートする際、プロファイルの破損とデータの損失を防ぐためにアカウントパスワードのインポートを行わないようになったほか、開発者ツールのパフォーマンスプロファイルの仕様が変更され、Web開発者のプリセットではなく「Thunderbird」のプリセットが用いられるようになった。
そのほかの改善と不具合修正は、以下の通り。
- 「Thunderbird」の起動時のパフォーマンスを改善
- メールソースと画像の保存に失敗する問題を解決
- 一時ディスク容量が一杯になると、エラーメッセージが繰り返し表示される問題を解決
- 暗号化されていないメッセージにサイズの設定されていないOpenPGPキーを添付すると、サイズが0バイトと表示されることがある問題を修正
- グローバル検索の入力ボックスに「undefined」が含まれることがある問題を修正
- POPサーバーから削除するメールフィルタルールが発動に失敗することがある問題を解決
- UIDLをサポートしていないPOP3サーバーへの接続が失敗する不具合を修正
- サーバーがTOP capabilityを示していない場合、ヘッダーのみをフェッチする設定のPOPアカウントが完全なメッセージをダウンロードする問題に対処
- メール作成ウィンドウの[ファイル]-[新規作成]-[連絡先]メニューが機能しない問題を解決
- メール作成ウィンドウで[自分の vCard]を添付するオプションが利用できなかった問題を修正
- 連絡先とメールアドレスのマッチングのパフォーマンスを向上
- アドレス帳が連絡先の最初の2つのメールアドレスしか認識できない問題を解決
- vCardの解析に失敗した場合にアドレス帳の検索とオートコンプリートが機能しない問題に対処
- オフラインで使用するためのNNTPメッセージのダウンロードに失敗する問題を修正
- Public-Inboxサーバーに接続すると、NNTPクライアントが固まる不具合を修正
- さまざまなビジュアルとUXの改善
なお、セキュリティ関連の修正もあるようだが、詳細はまだ公表されていない。わかり次第追記する。
「Thunderbird」はWindows/Mac/Linuxに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、Windows版はWindows 7以降で利用可能。現在、公式サイト「thunderbird.net」からダウンロードできる。Windows版は窓の杜ライブラリからもダウンロード可能。すでに利用している場合は、自動更新機能でアップデートできる。
[2022年9月22日編集部追記] 「Thunderbird」のセキュリティ情報が更新され、v102.3.0の修正内容が判明した。それによると、修正された脆弱性はCVE番号ベースで7件。内訳は、深刻度がMoziilaの基準で4段階中2番目に高い「high」が3件、3番目に高い「moderate」が1件、最も低い「low」が3件となっている。