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「Windows 11 バージョン 22H2」への更新後に「Windows Hello」でサインインできない問題

セーフガードが適用中

「Windows release health」におけるアナウンス

 米Microsoftは10月10日(現地時間)、「Windows 11 バージョン 22H2」に新しい不具合があることを明らかにした。アップグレード後に「Windows Hello」でサインインができない場合があるとのこと。

 この問題は「Windows Hello」の「拡張サインインセキュリティ」(Enhanced Sign-in Security)を有効化しているデバイスに影響する。拡張サインインセキュリティは顔認証や指紋認証に「TPM 2.0」や仮想化ベースのセキュリティ(VBS)といったハードウェア機能で強化したもので、比較的新しい(Windows 10の2020年10月の更新プログラムが必要)一部のメーカー製PCでのみ利用できる。パスワードを利用したサインインは可能だが、「Windows Hello」(PIN、顔認証、指紋認証)ではサインインできなくなる。

「拡張サインインセキュリティ」が有効になっているかどうかは、「Windows セキュリティ」アプリで確認可能

 この現象が発生する条件は「拡張サインインセキュリティを有効化した状態でアップグレードする」こと。アップグレード後やクリーンインストール後に拡張サインインセキュリティを有効にした場合は問題ない。また、影響範囲はクライアントOSのみで、サーバーOSには影響しない。

 同社は現在、拡張サインインセキュリティを有効化したデバイスに対しセーフガードを適用中。対象デバイスに「Windows 11 バージョン 22H2」は提供されない。手動によるアップグレードも推奨されない。

 しかし、問題そのものは2022年9月プレビューパッチ「KB5017389」で解決されているとのこと。10月中旬にはセーフガードは解除される見込みだ。