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「Excel」で人気のLETも利用可能に! 「Google スプレッドシート」に一挙11個の新関数
UNIX時間の変換や統計調査向けの関数も
2023年2月7日 06:45
米Googleは2月1日(現地時間)、「Google スプレッドシート」に新しい関数を追加したと発表した。以下の11の関数が新たに利用できるようになる。
- EPOCHTODATE:UNIX時間(1970年1月1日午前0時0分0秒からの経過秒数)をUTCの日付け・時刻に変換
- MARGINOFERROR:値の範囲と信頼レベルから誤差の範囲を計算する統計調査向けの関数
- TOROW:配列またはセル範囲を1つの行に変換
- TOCOL:配列またはセル範囲を1つの列に変換
- CHOOSEROWS:配列から指定した列を選び、新しい配列を生成
- CHOOSECOLS:配列から指定した行を選び、新しい配列を生成
- WRAPROWS:配列を指定した列数で折り返して行にし、新しい配列を生成
- WRAPCOLS:配列を指定した行数で折り返して列にし、新しい配列を生成
- VSTACK:配列の指定した複数の範囲を縦に積み、より大きな配列を返す
- HSTACK:配列の指定した複数の範囲を横に並べ、より大きな配列を返す
- LET:計算結果に名前を付け、スコープ内で利用する
なかでも注目は、プログラミング言語の「変数」のように扱える「LET」関数だろう。この関数は「Microsoft Excel」でも2020年11月から正式提供されており、「Google スプレッドシート」への導入を望む声も少なくなかった。
「Google スプレッドシート」にはすでにLAMBDA関数とともに「名前付き関数」(named functions)が導入されているが、「LET」はそれを数式のなかで実現できる。同じような処理の繰り返しで長く、見通しの悪くなった数式を簡潔に記述できるのでミスが減るほか、式が評価されるのは一度だけなので全体の計算量が減り、パフォーマンスが向上するというメリットがある。
これらの関数はすでにリリースされており、すべての「Google Workspace」で利用可能。従来の「G Suite」(Basic/Business)や個人の「Google アカウント」でもサポートされる。ただし、一部環境から展開されるため、実際に利用可能になるまでには最大15日間かかる可能性がある。