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「OpenSSL 3.1」が予定通りリリース~「FIPS 140-3」準拠へとアップグレード

「OpenSSL」プロジェクトが公開したブログ記事

 「OpenSSL」の開発チームは3月14日(協定世界時)、予定通り「OpenSSL 3.1」の最終リリースを発表した。2021年9月リリースの「OpenSSL 3.0」以来となるマイナーアップデートで、いくつかの新要素が追加されている。

 「OpenSSL」は、SSL/TLSプロトコルを実装したオープンソースライブラリ。ライセンスは「OpenSSL 3.0」から「Apache License 2.0」に変更されている。

 「OpenSSL 3.1」では、暗号化プロバイダーが「FIPS 140-3」準拠へとアップグレードされた。自己テストはモジュールがインストールされたときではなく、モジュールがロードされるたびに実行されるようになったほか、NIST(FIPS規格を発行している米国立標準技術研究所)による自己テストプロセスの合理化によるパフォーマンス改善が含まれる。

 ただし、一部のアルゴリズムの使用が承認されなくなったほか、非推奨となっているので注意したい。

 そのほかにも、コードのリファクタリングやエンコーダー・デコーダーのフレームワーク性能の向上、内部データ構造およびキャッシュのパフォーマンス改善などが図られた。さまざまなCPUアーキテクチャーでアルゴリズムのアセンブラ最適化も施されている。