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現代アジアの名作が無料で読める ~「アジアの現代文芸」シリーズが「青空文庫」に
月に4~5冊のペースで登録
2023年7月18日 09:00
インターネット電子図書館「青空文庫」に、公益財団法人・大同生命国際文化基金の「アジアの現代文芸」シリーズが追加された。7月7日より順次、新作が追加されている。
「青空文庫」は、誰でもアクセスできる自由な電子書籍をインターネット上に集めるプロジェクト。著作権の消滅した作品と「自由に読んでもらってかまわない」とされた書籍をTXT/XHTML形式で電子化して提供している。
一方の「アジアの現代文芸」シリーズは、大同生命国際文化基金が国際理解を深める事業として続けている出版活動。アジア諸国の現代小説、詩、随筆、戯曲、評論から名作を厳選し、翻訳・出版している。出版された作品は国内の大学・公共図書館に寄贈されるのが基本だが、最近はより多くの読者の眼に触れるよう、既刊・新刊の電子化が進められている。
今回、「青空文庫」に寄贈されたのは「アジアの現代文芸」シリーズのうち、電子化が完了したものだ。書誌情報の入力作業などは「青空文庫」のボランティアが行っているため、すぐにすべての作品が読めるわけではないが、下記のスケジュールで月に4~5冊のペースで登録されるとのこと。
- 7月7日:イクバール、片岡弘次訳「永遠の書」(パキスタン)、スライマン、藤村祐子訳「レダン山のお姫様」(マレーシア)
- 7月10日:テインペーミン、南田みどり訳「テインペーミン短編集」(ミャンマー)
- 7月12日:セーニー・サオワポン、吉岡みね子訳「敗者の勝利」(タイ)
- 7月20日:ヌー、岡田知子訳「萎れた花・心の花輪」(カンボジア)
- 7月27日:ヴァイド、長崎広子訳「ビールーの少年時代」(インド)
なお、「アジアの現代文芸」シリーズはリンク登録の形で収録されている。そのため、「青空文庫」で一般的なTXT/XHTML形式ではなく、EPUB形式となっているので注意。閲覧にはEPUB形式に対応したビューワーが必要だ。
「青空文庫」では、オープンソースかつクロスプラットフォームのWebベースビューワー「Bibi」を推奨しており、検証用にオンライン設置されたものが公開されている。Windows環境では、「calibre」や「超縦書」などのアプリで閲覧できることを編集部にて確認している。