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画像最適化ツール「OPTPiX ImageStudio8」に「リマスター超解像」機能が搭載

旧世代ゲーム機向け画像資産の高画質拡大を実現

「OPTPiX ImageStudio8」v8.9

 (株)CRI・ミドルウェアは9月12日、画像最適化ツール「OPTPiX ImageStudio8」の最新版v8.9を公開した。

 v8.9には、旧世代ゲーム機向けゲームタイトルの画像素材を現行ゲーム環境の解像度用に高品質で拡大する新しい「リマスター超解像」機能を搭載。リマスター超解像は、画像素材の高解像度化に伴う描き直しの作業時間や手間を大幅に削減し、高品質なリマスター・リメイク作品のリリースに寄与するとしている。

 同社によると、10~20年以上前にリリースされたゲームタイトルを、現在のゲーム機やスマートフォン向けに再リリースするのが近年のトレンドになっている。しかし、「lanczos3」などの一般的な補間拡大技術を用いて旧世代ハードの画像素材を2K・4Kの画質に拡大すると、輪郭が全体的にぼやけるなど低画質になりがちだ。そのため、高画質に直すためには画像の修正や描き直しなど、多くの時間と手間による開発コストがかかってしまうのが問題点だとしている。

 今回新たに搭載されたリマスター超解像機能は、機械学習を用いて縮小前の状態を推測しながら拡大する技術により、まるで人が描き直したかのような高画質な拡大画像を自動生成することができるという。

 リマスター超解像機能には以下の3種類の画像拡大エンジンが組み込まれている。

  • Clear waifu2x エンジン
  • Clear RealESRGAN エンジン
  • ハイブリッドエンジン

 「Clear waifu2x エンジン」「Clear RealESRGAN エンジン」はオープンソースとして公開されている超解像技術の「waifu2x」と「RealESRGAN」に、OPTPiXが独自拡張とチューニングを施したエンジン。waifu2xは「質感を保ったままの自然な拡大ができるが、シャープさは控えめ」、RealESRGANは「輪郭線はシャープだが、質感や彩度が若干変化してしまう」という特性を持つとしている。

 「ハイブリッドエンジン」はClear waifu2xとClear RealESRGANの拡大画像を自動合成する新開発の超解像エンジン。「Clear waifu2xの質感」と「Clear RealESRGANのシャープな輪郭線」を併せ持ったさらに高品質で美しい拡大画像を生成するという。

一般的な単純拡大(Nearest neighbor)・補間拡大(lanczos3)
「リマスター超解像」機能での拡大

 「OPTPiX ImageStudio」は、64bit版のWindows10/11およびmacOS Big Sur/Monterey/Venturaに対応しており、現在同社のWebサイトから14日間全ての機能を試用できるトライアル版をダウンロードできる。価格は開発規模や利用方法に応じて4つのプランが用意されており、最安の単体ライセンスプランの価格は6カ月180,000円。

 また9月21・22日の10~17時に幕張メッセで行われる東京ゲームショウ 2023のビジネスデイのCRIブース(04-N65)にて、本バージョンのデモンストレーションが行われる。

ソフトウェア情報

「OPTPiX ImageStudio 8」
【著作権者】
(株)CRI・ミドルウェア
【対応OS】
64bit版のWindows10/11およびmacOS Big Sur/Monterey/Ventura
【ソフト種別】
ダウンロード販売(単体ライセンスプラン6カ月180,000円など)
【バージョン】
8.9.0(23/09/12)