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「Firefox 119」が正式版に ～現在・過去のタブを一覧できる新しい「Firefox View」
PDF編集では画像の代替テキストを編集可能。脆弱性の修正は11件
2023年10月25日 09:00
Mozillaは10月24日（米国時間）、デスクトップ向け「Firefox」の最新版v119.0をリリースチャネルで公開した。「Firefox 119」では、2つの新機能が段階的に展開される。
改善された「Firefox View」
過去のタブ・他端末のタブを一覧する「Firefox View」がアップデートされ、現在開かれているすべてのウィンドウ、すべてのタブを追加で表示できるようなった。「Firefox アカウント」（「Mozilla アカウント」に改称予定）で同期していれば、他のデバイスのタブもすべて表示される。
また、閲覧履歴が一覧表示されるようになり、日付順やサイト順に並べ替えられるようになった。
「Firefox View」はタブストリップの左端にある「Firefox」アイコンをクリックするとアクセスできる。
PDF編集機能の改善
PDF編集機能で、画像に説明（代替テキスト）を加えられるようになった。装飾として加えられている意味のない画像の場合は、装飾画像としてマークすることもできる。
そのほかにも、本バージョンでは以下の変更が加えられている。
- 自動セッション復元が有効になっていないセッションでも、最近閉じたタブが保持されるように。手動で復元することで以前の作業を再開できる
- 「Google Chrome」からデータを移行する際、一部の拡張機能もインポートできるように
- 「Total Cookie Protection」の一部として、Blob URLのパーティショニングをサポート
- フォントフィンガープリントを軽減するため、強化型トラッキング保護を厳密モードにしている場合に、Webサイトへ利用可能なフォントを知らせる仕組みが制限。システムフォントと言語パックフォントのみに
- 「Storage Access API」Web標準が更新され、セキュリティが向上。Webサイトが壊れにくくなり、サードパーティ製Cookieの段階的な廃止を進められるように
- 「Encrypted Client Hello」（ECH）が提供開始。ハンドシェイクのより多くの部分でTLS暗号化を施すことで機密性がより高く
- メディアスニッフィングが「application/octet-stream」タイプとして提供されるファイルには適用されなくなる
- Windows環境で関連するWindowsマウスプロパティシステム設定が有効になっている場合、入力中にマウスポインタが消えるように
- サンタル語（sat）への対応
セキュリティ関連の修正は、11件。深刻度の内訳はMozillaの基準で上から2番目の「High」が3件、2番目の「Moderate」が7件、最低の「Low」が1件となっている。クリックジャックや情報漏えい、アプリのクラッシュ、なりすまし、メモリリークなどが対処されており、できるだけ早いアップデートをお勧めする。
デスクトップ版「Firefox」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトからダウンロード可能。Windows版はWindows 10/11に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。