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「Visual Studio」のUIが「Fluent Design」で刷新 ~派手なピンク色にすることも

内部のカラー設計も改善、シンプルに

Microsoft、「Visual Studio 2022」のビジュアルリフレッシュをプレビューリリース

 米Microsoftは11月16日(現地時間)、「Visual Studio 2022」のビジュアルリフレッシュをプレビューリリースしたと発表した。「Windows 11」でも採用されているデザイン言語「Fluent Design System」に基づき、ユーザーインターフェイス全体が刷新される。

 このビジュアルリフレッシュは現在のところオプションとして提供されており、有効化したい場合は、まず[ツール]-[オプション]ダイアログの[環境]-[プレビュー機能]ページへアクセスする。次に、[試験段階のコントロールのスタイル]オプションにチェックを入れ、「Visual Studio 2022」を再起動する必要がある。ビジュアルリフレッシュが有効化されると、[ツール]-[テーマ]メニューなどからカラフルな新しいテーマを利用できるようになる(編集部にてv17.9 Preview 1で動作確認)。

[試験段階のコントロールのスタイル]オプションにチェックを入れ、「Visual Studio 2022」を再起動。「UI」などのキーワードでオプションを検索するとよい

 この「Fluent Design System」は一貫性、アクセシビリティ、生産性の3つを大きな柱としており、「Visual Studio 2022」のビジュアルリフレッシュもおおむねそれに準拠している。しかし、デザイン言語をただ適用するだけではなく、コードスペースを犠牲にしないようにするといったバランスがとられているとのこと。「Fluent Design System」は余白が大きめに取られているため、そのままではコードエディター領域が1行分ほど減ってしまうが、v17.9 Preview 1ではコードエディター領域への影響は1/4行程度に抑えられている。

「Fluent Design System」に準拠しつつ、コードエディター領域への影響は最小限に

 「Visual Studio 2022」にはすでにテーマ機能が備わっており、青・黒などの配色が選べるが、このビジュアルリフレッシュで配色の柔軟性は大きく改善される。派手なピンク色など、これまであり得なかったテーマを楽しめるのはうれしいところだ。同社はこうした「ダーク」と「ライト」以外の新鮮なカラーテーマを「ティンテッド」(Tinted)テーマと呼んでいるという。

 また、今回の改善には内部設計を改めるよい機会にもなっているようだ。従来は「Visual Studio 2022」内部で4,000以上のカラートークンが用いられ、メンテナンスが難しく、なかには誤った使われ方をしているものもあったが、このリフレッシュによりトークンは100個程度にまで削減され、かなりシンプルになった。今後の機能追加や改善も容易になると期待できる。

 現在のところ、お馴染みの青いテーマには互換性の問題があり、代わりのテーマを利用する必要があるが、この問題もいずれ解決されるはずだ。