ニュース

AIが識別子の名前を考えてくれる機能、「Visual Studio 2022」にテスト導入

文脈を考慮して提案、コードの可読性と保守性が向上

AIが識別子の名前を提案してくれる機能

 アプリケーションを開発していて、変数やメソッド、クラスの名前をどう付けていいのか悩んだことはないだろうか。識別子の名前は「temp」といった意味の乏しいものではなく、より具体的で、見ただけで用途がわかるようなものにすることが推奨されているが、正直なところ、その場でピッタリとした名前をひねり出すのは難しい。

 「Visual Studio 2022」v17.9 Preview 1では、こうした問題を解決するため、AIが識別子の名前を提案してくれる機能が導入されているとのこと。米Microsoftが12月18日(現地時間)に公式ブログ「Visual Studio Blog」で公開した記事で案内されている。

 この機能には「GitHub Copilot Chat」拡張機能(サブスクリプションが必要)が活用されている。既定では無効化されているので、オプション画面で機能を有効化しよう。

 利用するには、任意の識別子を選択して右クリックし、名前の変更コマンドを実行する。すると、パネルに文脈に応じた名前がいくつか提案される。あとは開発者が好みの名前を選んで[Enter]キーを押すと、その識別子がすべて選択した名前にリネームされる仕組みだ。

任意の識別子を選択して右クリックし、名前の変更コマンドを実行

 識別子の命名は、コードの可読性と保守性に大きな影響を与える。用途や目的にフィットした名前をつけておけば、今後何年にもわたってメンテナンスやコードリーディングのしやすさが保証されるだろう。

 なお、最新プレビュー版のPreview 2では若干の問題があるとのこと。できるだけ早く解決するとしているが、あくまでも製品化前のプレビュー機能である点には注意したい。