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「Firefox 120」が正式版に ~トラッキングコードなしのURLコピー機能などを導入

セキュリティ関連の修正は10件

「Firefox」v120.0

 Mozillaは11月21日(米国時間)、デスクトップ向け「Firefox」の最新版v120.0をリリースチャネルで公開した。「Firefox 120」では、プライバシーの保護を目的とした新しい機能がいくつか導入されている。

 まず、リンクの右クリックメニューに[サイト追跡を除いたリンクをコピー]というコマンドが追加された。URLをクリップボードにコピーする際、末尾にときどき含まれているトラッキングコードを除去することが可能で、プライバシー保護だけでなく、シンプルなリンクを得たい場合にも役立つ。

リンクの右クリックメニューに[サイト追跡を除いたリンクをコピー]というコマンドが追加

 次に、「Global Privacy Control」(GCP)の設定オプションが導入された。既定では無効で、有効化するとWebサイトを閲覧したときに得られた情報を販売または共有しないようWebサイトへ自動的に通知する。

「Global Privacy Control」(GCP)の設定オプションが導入

 加えて、プライベートウィンドウと強化型トラッキング保護(ETP)の厳格モードで「Canvas API」に対するフィンガープリンティング保護を強化。ドイツユーザーを対象に、Cookieの自動拒否や不要なURLクエリパラメーターの削除を有効化しているという。

 そのほかの変更は以下の通り。

  • OSのルートストアからTLSトラストアンカー(証明書など)をインポートするように。Windows、macOS、Androidではデフォルトで有効
  • 「about:login」で選択したクレデンシャルの編集と削除にキーボードショートカットが追加。[Alt]+[Enter]で編集、[Alt]+[Backspace]で削除
  • Ubuntuで双方がSnapパッケージとしてインストールされている場合に「Chromium」からインポートできるように
  • Windows/LinuxでPicture-in-Pictureがコーナースナップに対応。ドラッグ&ドロップでウィンドウを移動する際、[Ctrl]キーを押しながらマウスボタンを離すと、デスクトップの隅に吸い付く(スナップする)
Picture-in-Pictureがコーナースナップに対応

 セキュリティ関連の修正は、10件。深刻度の内訳は、Mozillaの基準で上から2番目の「High」が6件、2番目の「Moderate」が2件、最低の「Low」が2件となっている。情報漏洩やアプリのクラッシュなどが対処されており、できるだけ早いアップデートをお勧めする。

 デスクトップ版「Firefox」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトからダウンロード可能。Windows版はWindows 10/11に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。