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「Google アシスタント」で不人気(?)機能が一斉リストラ、「破壊的」な変更も多数

操作に馴染んだユーザーの混乱は必至か

Androidスマートフォンの「「Google アシスタント」

 米Googleは1月11日(現地時間)、「Google アシスタント」に品質と信頼性に重点を置いたいくつかの変更を加えると発表した。「Google アシスタント」は7年前に導入されたが、今回の変更には今まで使えていた機能が使えなくなる、いわゆる「破壊的」な変更も含まれており、操作に馴染んだユーザーの混乱が予想される。

 「Google アシスタント」は、同社のスマートフォンやスマートスピーカー・ディスプレイ(「Google Nest」シリーズ)、ヘッドフォンなどの機器に組み込まれているAIアシスタント。Androidスマートフォンであればホームボタンまたは電源ボタンの長押しで起動し、タスクの管理や調べ物、デバイスの操作といった処理を音声で対話的に行える。「Hey Google」と呼びかけて起動することも可能で、ハンズフリーでさまざまなアクションをこなせる。

「Google アシスタント」の設定画面

 今回の変更では一部の機能が整理・廃止され、より一貫性のある体験になるとのこと。たとえばマイクアイコンはユーザーがもっともよく利用する「検索」機能をトリガーするようになる。「照明を点ける」「メッセージを送る」といったアクションは行えない。

 影響を受ける主な機能は以下の通り。

  • 「Google Play ブックス」のオーディオブックを音声でコントロール(再生・操作)する
  • 「Google アシスタント」対応デバイスでのメディア アラーム、音楽アラーム、ラジオ アラームの設定または使用。カスタムルーチンの作成や標準アラームの使用は可能
  • クックブックへのアクセスや管理、デバイス間でのレシピの転送、レシピ動画の再生など。「YouTube」などでレシピを検索することは可能
  • スマートスピーカー・ディスプレイでのストップウォッチ機能。タイマーとアラームは利用可能
  • 音声を使用して他のデバイスと通話したり、「Google ファミリー グループ」にメッセージをブロードキャスト
  • 音声を使用して電子メール、ビデオ、または音声メッセージを送信
  • 音声で「Google カレンダー」の予定を再スケジュール。新しいイベントの作成は可能
  • 「Google マップ」の「Google アシスタント運転モード」でアプリランチャーを使用したメッセージの読み取りと送信、通話の発信、メディアの制御。「Google マップ」の音声コントロールは可能
  • 以前にスケジュールされたファミリーベルのアナウンスをスケジュールしたり聞いたりするように依頼
  • 「Fitbit Sense」および「Versa 3」デバイスにおけるアクティビティの音声コントロール
  • 睡眠の概要表示は「Google スマートディスプレイ」のみに
  • スピーカーやスマートディスプレイからの通話で発信者番号を表示。「Duo」を利用している場合を除く
  • スマートディスプレイで周辺の「通勤」時間の推定値を表示
  • 音声による個人旅行の旅程の確認。フライト状況を尋ねることはできる
  • 連絡先に関する情報を尋ねる。連絡先に電話をかけることはできる
  • 支払いの送信、予約、ソーシャル メディアへの投稿など、特定のアクションを音声で要求する

 これらの廃止予定の機能を利用しようとすると、1月26日以降、いずれ利用できなくなる旨の通知が表示されるようになる。また、v12以前の古いバージョンの「Google」アプリを利用している場合は、アップデートするように促される。