ニュース

Googleがプログラミング言語「Rust」に100万米ドルを助成、「C++」との併存・置き換えを図る

メモリ安全性にかかわるセキュリティ問題を減らしつつ、生産性を向上

公式ブログ「Google Online Security Blog」

 米Googleは2月5日(現地時間)、Rust Foundationへ100万米ドルの助成金を提供し、「Rust」コードと既存のレガシー「C++」コードベースとの相互運用性を向上させる取り組み「Interop Initiative」を支援すると発表した。

 同社は2021年からRust Foundationに参加し、Androidその他のGoogle製品でプログラミング言語「Rust」の活用を進めている。「Rust」は「C++」と同じくシステムプログラミング向けの言語だが、後発だけあって設計がモダンだ。新しい概念の習得に若干のコストがかかるものの、メモリ安全性に関わるセキュリティ問題を減らし、動作速度を損なわずに生産性の高いコーディングが行えるとして近年、Windowsなどでも採用が広まっている。

 既存の「C++」コードベースは巨大で、すべてをすぐに「Rust」で置き換えることは不可能だ。しかし、ABIの変更、ツールやビルドシステムのサポート、ラッパーライブラリの開発などを進めながら「Rust」を採用する障壁を取り除いていけば、「C++」が抱えている課題の多くを「Rust」で解決できるようになるだろう。