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Microsoft、「Visual Studio 2022」v17.9を公開 ~多くの新機能を導入
C++クラス・構造体のメモリレイアウトを視覚化する機能など
2024年2月14日 15:36
米Microsoftは2月13日(現地時間)、統合開発環境「Visual Studio 2022」の最新版v17.9を公開した。本バージョンでも多くの改善が行われている。
v17.9には、プレビュー版でテストされていたC++言語のクラスや構造体のメモリレイアウトを視覚化する機能が含まれる。また、選択テキストを括弧や引用符の入力で括れるようになったが、これも以前に提案されていた拡張機能をブラッシュアップし、「Visual Studio」本体に取り込んだものと言えるだろう。
そのほかの主な新機能は以下の通り。
- 「Git」のコミットメッセージをAIで生成(要「GitHub Copilot Chat」拡張機能)
- プルリクエストを「Visual Studio」で確認する際、Webブラウザーでチェックするためのリンクも追加
- イベントハンドラーリークの分析
- インストルメンテーションに新オプション[Start with collection pause]。プロファイラーによるデータ収集なしにアプリを起動し、好みのタイミングで記録を開始できる
- ドキュメントタブをマウスホイールで簡単に単一行・複数行表示に切り替え
- 非モーダルデバッグビジュアライザー
- ブランチとタグのラベルのサイズがレスポンシブになり、「Git」グラフでどのブランチを見ているのかを間違いにくく
- マルチプロジェクト構成の改善
- 複数フォルダーを開けるように
- 「Unreal Engine」ブループリントのリファレンスの表示が改善。「Unreal Engine」プラグインは不要となり、より低リソースな「CodeLens」ヒントで代替
- 「Unreal Engine」の「IntelliSense」の改善
- リモートLinux単体テスト
- 「Visual Studio」内蔵ではなく外部の「CMake」を利用するオプション
- #includeディレクティブの参照とビルド時間を表示する機能
- .NET/C#で自動脱最適化するオプション
- 「Blazor」向けのCRUDスキャフォールディング
- 「Razor」スニペット
- 「Razor」ファイルでマルチターゲットフレームワーク(TFM)をサポート
- 「.NET MAUI」でライブプロパティエクスプローラーをサポート
- 「.vsconfig」ファイルを使用して拡張機能を読み込む機能。「.vsconfig」の受け渡しでインストールの必要のある拡張機能を共有できるように
- サブスクライバーの特典を確認する機能
「Visual Studio 2022」は現在、「visualstudio.microsoft.com」からダウンロード可能。大規模チーム向けの「Enterprise」、小規模チーム向けの「Professional」、学生・入門者・オープンソース貢献者向けの「Community」といった3つのエディションが用意されており、エンタープライズ組織(PCが250台超または年間収入が100万米ドル超)でなければ「Community」版は無償で利用できる。